小池一夫先生のコミコン・レポート
サンディエゴのコミコンには一度は行ってみたいものです。と以前から思っていたのですが、なかなか機会(とお金)がない。そもそも英語ができないからなあ。
本年も7月18日から7月21日まで開催されてました。盛況だったみたいですね。で、そこに参加された小池一夫先生のツイッターによるレポートが興味深かったのでトゥギャリました。って使い方がよくわからんがこれでいいのかしら。
大盛況だけれど、日本のマンガのキャラクターが一つもない。アメリカ中のマンガのキャラクターやアニメのキャラクターや映画のキャラクターが集まっている中で、日本のキャラクターを探し回ったけれど、どこにもない。
日本のマンガの出版社、ゲーム会社、アニメ会社がブースを出していないからだろう。同時に日本のキャラクターがアメリカから撤退したか、売れてない事を意味している。
土曜日の会場はものすごい混雑。それを避けて今日はプレスインタビューの日だったので、大勢のインタビューを受けた。なぜ日本のマンガがないのかという質問もあった。答えに窮したが、やはり悲しかったなあ。
日本のマンガがない中で、韓国はすごい。サムソンが攻めている。アメリカのコミックや映画ともコラボして、サムソンの車や電化製品をその中に登場させ、キャラクターに使用させる。ブースを作り、大勢のマンガ家にマンガを描かせてもいる。
やるもンだなあ、日本は後れを取るぞ。もう後れを取ってるかも。映画の世界も韓流に完全にやられてるじゃないか。今回のコミコンは今までで最大で、入場者も四十万人はいくだろう。夜は入江から花火もバンバン上がってるさ。
アツい小池一夫先生のレポートを出版関係者のみなさんは襟を正して静聴するように。
あくまでも小池先生の個人の感想、ではありますが、北米での日本マンガ出版の退潮はすでに知られているところです。
何でもかんでも翻訳出版したあげく、市場が飽和して一点ずつの売り上げは低下。かつては人気だった北米版少年ジャンプもとっくにデジタルに移行しています。日本マンガは短期的には、北米での「市場の拡大」にも「読者を育てる」ことにも失敗したわけです。
そのうちに遠い目をして、「わしの若いころにはクールジャパンゆうてなあ、日本のマンガが北米で人気だったこともあってのう……」と語るひとびとが出てきそう。
ただし日本マンガのスタイルは、現代の北米comicsの表現に影響を与えたのは確かだし、今も一部に熱心な読者がいてくれるのはありがたいことです。日本のコンテンツもまだまだ捨てたものじゃない。諫山創『進撃の巨人』なんかも、アチラでは「 Attack on Tintan 」のタイトルで訳されててけっこう評判みたいっすよ。
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Comments
サムスン電子と韓国が世界市場で繰り広げている「韓国を世界で見える国にしよう(韓国の世界史デビュー)」戦略に、また一人踊らされているなぁ、という印象を覚えます。
一消費者として、一読者として、もっと冷静で定量的でクールでクレバーな検討と観察が欲しいと感じます。
Posted by: トロ~ロ | July 26, 2013 08:10 AM