『このマンガがすごい! 2013』雑感
買ってきましたよ、年末恒例のこれ。
●『このマンガがすごい! 2013』(2012年宝島社、476円+税、amazon)
発売前にアマゾンの書影で結果がわかってしまう! というのがここ数年の恒例でしたが、今年の宝島社は発売開始するまでアマゾンにはダミーの書影を掲載するという慎重さ。こうでなくちゃね。
さてオトコ編、オンナ編の一位は書影でわかっちゃうし、コミックナタリーでも記事にしてたから、バラしてもいいでしょ。オンナ編一位のアルコ/河原和音『俺物語!!』とオンナ編二位のアレは、わたしの予想どおり。えっへん。
少女マンガをあまり読まないわたしですらこの二作は買って読んでたものですから、当たったとはいってもあまり自慢にはなりません。
しかしびっくりしたのはオトコ編一位の貴家悠/橘賢一『テラフォーマーズ』だっ。まったくノーマークでした。
じつはわたしの中では『テラフォーマーズ』って、田中圭一の『昆虫物語 ピースケの冒険』と同じようなマンガとして分類されてたので。いや『ピースケの冒険』はお下劣で傑作なんですけど、これをベストテンに推すひとはまあいないでしょ。
オンナ編の『俺物語!!』が334ポイント(二位が129ポイント)でぶっちぎり一位だったのに比べ、『テラフォーマーズ』は111ポイントですからオトコ編はずいぶんと接戦でした。
『テラフォーマーズ』がなぜ一位になったかを見てみましょう。今回の「このマンガがすごい!」は選者が五作を挙げてそれぞれ10、9、8、7、6点を割りふるアンケート方式。「有名人」「雑誌編集部」「大学漫研」「各界マンガ好き」の計52名中、『テラフォーマーズ』を挙げたのが6名。一位にしたのはひとりでした。これで44点。
しかしこの作品、「書店」で強かった。書店員24名中7名が『テラフォーマーズ』に投票しており、一位にしたのが4名。書店員のなかではオトコ編トップの64点をかせいでいます(ちなみに『俺物語!!』も書店員さんからオンナ編ぶっちぎりトップの153点を得てます)。
『テラフォーマーズ』はこれで計108ポイント。のこり3ポイントは大学生、専門学校生、中学生、小学生のアンケート1147票(投票人数は不明)のうち、1票1点として3票の投票があったわけですね。
というわけで本年はとくに書店員さんの票、強し。という結果になりました。『テラフォーマーズ』はなぜか女性の書店員さんに受けてるみたいです。不思議だ。
このほかにも『このマンガがすごい!』や雑誌「ダ・ヴィンチ」のランキングでおどろいたことがいくつかあるのですが、そういう話はまたいずれ。
ちなみにわたしがアンケートに参加させていただいてる雑誌「フリースタイル」の『このマンガを読め!』のランキングは、きっとまったく違う結果になるでしょう。もうすぐ発売されると思いますので、そちらもよろしくお願いします。
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Comments
嗚呼、漫棚通信さんも、漫画界も師走なんだなあ。。
「夏コミケ 季語にしたいぞ 冬コミケ」
Posted by: トロ~ロ | December 12, 2012 02:39 AM