雑誌「idea」の青焼き同人誌特集
2009年に雑誌「idea アイデア」が「漫画・アニメ・ライトノベルのデザイン」という特集を組んで評判になりました。『よつばと!』の表紙にみんなびっくり。
この特集は今年になって単行本化されています。
●『漫画・アニメ・ライトノベルのデザイン』(2011年誠文堂新光社、2800円+税、amazon)
マンガ単行本のデザインといっても、花とゆめコミックスみたいに定型にイラストを流し込むだけ、とはちょっとちゃうねんぞー。ということを示す意欲的な特集でした。近年評判になったマンガ、アニメ、ラノベのデザインを網羅した特集で、こういうのは見たことがありませんでした。
読みのがしたかたはチェックしておいたほうがいいと思いますよ。
そしてその続編が発売されてます。
●「idea アイデア」2011年9月号(348号誠文堂新光社、2829円+税、amazon)
2009年の特集は、過去の有名書籍デザインも含まれてました。今回の特集も「漫画・アニメ・ライトノベルのデザイン」ですが、前回の補遺+現代作家中心となっております。
読者はマンガなんて、ラノベなんて、と感じているかもしれません。本書を読むと前回と同様、マンガ単行本のデザインがいかに革新的になっているのか、古典的日本のデザインと異なるか、読者は思い知ることになるでしょう。
アマゾンでは変な値付けがされてますが、リアル書店に行きますとまだ普通に売ってますのでどうぞ。
さて本書の魅力はもうひとつ。
第二特集の「20世紀エディトリアル・オデッセイ 第2回コミックマーケット創世記と同人誌」。これがちょっとすごい。
対談:赤田祐一×ばるぼら、インタビュー:霜月たかなか、鈴木哲也、式城京太郎、川本耕次、水野流転、青柳誠の各氏。
しかもマンガ同人誌初期に主流だった「青焼き」による同人誌書影がいっぱい掲載されてます。
雑誌「COM」終了後にコミケ開始までの状況につきましては、霜月たかなか『コミックマーケット創世記』にも書かれていますが、当時の「青焼き」同人誌の現物なんか知りませんものねー。いやもうたいへんにけっこうな特集でありました。
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