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March 24, 2010

『ののちゃん』の住所

 昨年秋から休載していた朝日新聞のいしいひさいち『ののちゃん』が、この三月から連載再開してます。

 ネットにおされて新聞は存続の危機だそうですが、連載される四コママンガで読む新聞を決めてるひともいるんじゃないかしら。『ののちゃん』休載中の朝日新聞には魅力がなかったですよ。

 ウチのほうの朝日新聞には夕刊がありません。森見登美彦の小説『聖なる怠け者の冒険』も朝刊に連載されてたのですが、愛読してたこれが終わっちゃって、もう朝日とるのをやめようか、と思ってた矢先に『ののちゃん』再開のお知らせ。というわけで、もうしばらく朝日新聞購読を続けることになりました。

 『ののちゃん』が再開してすぐは、作者がペンを変更したのか(ミリペン?)、以前より太くて勢いのない線になってて、ウチの家庭内ではずいぶん変わったねー、などと心配しておったのですが、これも一週間かからずにもとの勢いのある線に戻りました。たいへんけっこうなことで、よかったよかった。

 で、本日の『ののちゃん』4506回。ののちゃん一家が東京ディズニーランドを訪れる計画をたたてています。

「予算はどうだ」
「行けます」
「行けますけど小田原までしか帰れません」

 条件を変えて計算しなおしても、

「浜松までしか帰れません」

 おお、ということは山田家は浜松以西にあるのか。

 山田家ではおばあさんとおかあさんが関西弁。おとうさんとのぼるくんが標準語。ののちゃんがバイリンガル。そしてクラスメイトたちはみんな標準語。

 ですから、彼らが住んでるのは関東のローカル都市だろうと考えておりました。ですから本日のマンガで明らかにされたことはずいぶん意外。

 となると、ののちゃん世界の標準語は、「関西弁とはちがう言葉」という記号的表現だったのか。

 浜松以西で、関西弁とはちがう系統の方言をしゃべる土地。うーん、名古屋や三重あたり? それとももっと遠くの九州あたりなのか? ミステリ好きのいしいひさいちだから、何らかの回答は用意されてるんでしょうけど。

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Comments

ののちゃんの舞台は岡山県玉野市をモデルにした「たまのの市」という所です(2009/5/5の朝日朝刊の大きな記事に記載。たまのの市の絵が書いてあり,玉野市の地形や鉄道の配置などが似ています)

Posted by: 高橋雅奇 | March 24, 2010 03:45 PM

いしいひさいち、と言えば東淀川だという先入観念のある私にとって岡山県とはあまりにも意外。
何故?

Posted by: トロ~ロ | March 24, 2010 05:31 PM

いしい氏は、玉野市出身ではなかったのですか?冨田月子さんが出てきてほしいですね。

Posted by: not a second time | March 24, 2010 06:01 PM

岡山県でしたかー。岡山はあるていど関西弁の文化圏のような気がしてましたが、おばあさんおかあさんだけが話す関西弁との整合性はどんなもんなんでしょ。

Posted by: 漫棚通信 | March 24, 2010 07:47 PM

>いしいひさいち、と言えば東淀川だという先入観念のある私にとって岡山県とはあまりにも意外。
>何故?
いしい氏の出身地が玉野市なのです
>岡山はあるていど関西弁の文化圏のような気がしてましたが、おばあさんおかあさんだけが話す関西弁との整合性はどんなもんなんでしょ。
それは自分も疑問に思っておりますです

Posted by: 高橋雅奇 | March 24, 2010 10:36 PM

通りすがりに失礼します。いつも楽しく記事を読ませていただいています。

私は下記のように計算して、ののちゃん一家三河在住と推理しましたが・・・・・

(お父さんが行かないことで浮いた予算) = (家族の小田原から浜松までの運賃)

小田原とか浜松の駅名が出てますから、新幹線利用だと推理とすると
(小田原~浜松 5860円) × (大人3人&小人1人) = 約20000円

この金額で、お父さんの (家~東京の運賃) + (デスティ二ーランド入場券) + (東京~小田原の運賃) だったわけです。

 ワンデーパスポート 5800円
 新幹線 東京~小田原 3640円

よって 家から東京までは 約10000円 ということになります。

東京から 約10000円 の距離にある駅ってのは・・・・・豊橋か三河安城

三河は比較的標準語に近い言葉であり、関西人は他の土地でも結構関西弁を守ってますから、このあたりでもおかしくないように思います。

Posted by: もくもく | March 24, 2010 11:37 PM

はじめて書き込みします。漫棚通信、いつも楽しみに読んでおります。

さて『ののちゃん』の舞台についてですが、高橋さんご指摘の『ののちゃん』特集記事では、作者本人のコメントが紹介されていました。それによれば連載開始時に想定していたのは、「大きからず、小さからず、どこにでもある地方都市」。やがて「当初は[玉野市を]モデルとしていなかったが、なんとなくそうなってしまった」ということらしいです。

連載当初は居住地の特定のモデルがなかったとすると、おばあさんとおかあさん以外が標準語なのもうなづけるように思います。となると、初期設定では「おばあさんとおかあさんだけが関西地方出身」だったのでしょうか? しかし、今ではおばあさんやおかあさんの幼なじみが近所に住んでいるような話も時々出てきます……。というわけで、あの世界での方言の整合性はかなりうやむやになっているように思います。

Posted by: すたたん | March 25, 2010 12:30 AM

なんか10年くらい前の筒井康隆さんのエッセイに、
「ののちゃん宅の関西弁推進委員会」をやろう、
みたいなネタがあった記憶が。
本来関西弁の一家で始まったのが、
読者からクレームがついて、関東化していくのに抵抗だ、
みたいな内容だった気がするのですが、うろ覚え。

Posted by: けおら | March 25, 2010 11:01 AM

>岡山はあるていど関西弁の文化圏のような気がしてましたが
それが実際は岡山弁は関西弁の文化圏ではないんですよ。関西地方のすぐ隣という位置にありながら、イントネーションは関西弁のそれではなく、むしろ標準語のアクセントに近いんです。とは言いながら、岡山弁独特の単語や言い回し、特徴的な語尾などが『ののちゃん』の世界では全く用いられていませんから、結局あの作品の舞台(言葉)に岡山らしさを感じる要素はありません。『たまのの市』は作者の出身地である岡山県玉野市の地理条件をモデルにして作られた架空の都市であって、すたたんさんの指摘にもあるように、方言の整合性はうやむやであって、設定らしい設定は不在だと捉えるべきだろうと思います。

Posted by: 岡山在住 | March 26, 2010 04:21 PM

(補足)上の書き込みで言いたかったのは、言葉の面から考察しようとしても答えは出ないだろう、という事です。

Posted by: 岡山在住 | March 26, 2010 04:48 PM

みなさまコメントありがとうございます。今回は「マンガ内で初めて」、ののちゃん宅の手がかりが示されたわけですが、おそらく作者としては意識的にやってるはず。今後こういう情報が作品内でちらちらと明かされていくのではないかと。

Posted by: 漫棚通信 | March 26, 2010 04:54 PM

自分の書き込みに、自分でコメントをするのも何ですが・・・

 >東京から 約10000円 の距離にある駅ってのは・・・・・豊橋か三河安城

「お父さんは たった10000円で、岡山(だとかもっと遠く)から東京まで行くのか!」 という複雑なギャグだったのかも知れないと思えてきました。

Posted by: もくもく | March 26, 2010 07:51 PM

はじめまして。チャンネルゼロ関係者です(笑)。
いつも興味深く拝読しています。
しばらく覗いていなかったため、遅い書き込みですみません。

連載再開当初のペンタッチの変化については、
病院で描き溜めていたため、ではないかと推測しています。
ぼくも当初、なにか病気の影響かと思って心配したのですが、
すぐ元に戻りましたから。

なお、上記はあくまで推測で、内部情報に基づくわけではありません。
念のため(笑)。

Posted by: GYA | April 05, 2010 08:07 PM

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