水野英子のトキワ荘
水野英子『トキワ荘日記』(2009年私家版、1200円+送料)読みました。
水野英子が石森章太郎、赤塚不二夫との合作マンガを描くため上京して、トキワ荘に住んだのが1958年の3月から10月まで。本書は、著者が執筆中の(あるいはもう書き終わってる?)自伝からトキワ荘部分を抜き出して自費出版したものだそうです。
当時の合作マンガや石森マンガの一部も掲載されてますが、しかしつくづくこのころの石森章太郎は才気煥発ですねえ。
別冊フロクのマンガとはいえ、1958年に見開き2ページでどーんと高空から砂漠を俯瞰。そこにハゲタカの影が輪郭線なし、スクリーントーンだけで表現されてるとは。
100ページ未満の小冊子ですが内容は濃いです。時代の証言というだけじゃなくて、青春(著者にとっても、日本マンガにとっても)の息吹とでもいうものが伝わってくる文章でした。こんどは著者自身のトキワ荘以外の部分が読みたい。自伝全編が出版されないかなあ。
書影や内容の一部は著者の公式ページ「水野英子の部屋」でどうぞ。購入は自分の住所氏名を郵送で知らせると振込用紙を送ってくれます。
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