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December 29, 2009

漫画少年版ジャングル大帝

 年末のビッグプレゼント、やっとアマゾンから到着しました。

●手塚治虫『漫画少年版ジャングル大帝 豪華限定版』(2009年小学館クリエイティブ、7600円+税、amazon

漫画少年版 ジャングル大帝

 一年のうちに『新寶島』と『ジャングル大帝』のオリジナル版を、両方とも手にいれることができるとは。長くマンガに興味を持ってきた人間にとって、今年は記念すべき年になりましたね。

 戦後日本マンガが手塚から始まったとするならば、この二作品は日本マンガ史の喉に刺さったサカナの骨みたいなものでした。酒井七馬との合作である『新寶島』は手塚により封印され、後年、自身の手でリメイクされました。『ジャングル大帝』は単行本化するたびに手を加えられ、どれが原形なのやらまったくわからない状態に変化。

 長きにわたり封印されていた二作、しかも戦後日本マンガの始まりを告げた作品が本年になってオリジナルのままで読めるようになったわけです。2009年は手塚治虫の没後20年にして、戦後日本マンガの総括ができるようになった年であるのです。

 で、『ジャングル大帝』。

 小学館プロダクション小学館クリエイティブのページはあっさりしたもので、(出版社のかたから社名まちがっとるぞとご指摘いただきました。すみませんです)

漫画少年版「ジャングル大帝」は、12月末日に豪華限定版(B5版)を刊行。その後、2010年春に普及版(A5版)を刊行予定です。

と書いてあります。

 うーん、これじゃ限定版と普及版の違いがよくわかんないぞっと。本の大きさが違うのはわかるけと、だいたい普及版のほうはカラーページがあるのやらないのやら。不親切なことこのうえなし。

 というわけで漫棚通信さんはがまんできず、「豪華限定版」をアマゾンに注文してしまいました。

 到着したアマゾンの段ボール箱を開けますと、さらにこういう段ボール箱があらわれます。

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 単なる段ボール箱で「輸送用です」と記入してあるのですが、これはなかなか捨てづらいデザインですよ。

 段ボールを開けますと、また箱が出てきます。

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 この箱を開けて、やっとマンガの登場。B5判ハードカバー単行本(モノクロ、一部四色・三色・二色あり)が上下巻で二冊。藤子不二雄A、小野耕世、竹内オサム、中野晴行の文章をおさめた「漫画少年版ジャングル大帝読本」という小冊子が一冊。複製原画が5枚。

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 いやーこれで8000円弱とはむちゃくちゃ格安。こんなお値段でいいのでしょうか、というくらい。普及版を待たなくてもぜんぜんOKでした。

 実際のマンガの内容ですが、これがもうカラーページのおかげもあって、後年の版とはまったく異なる印象。わたしがもっともくりかえし読んだのは小学館ゴールデンコミックス版『ジャングル大帝』ですが、そっちとはぜんぜん違うんだよー。これは読み比べてみなけりゃ。

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Comments

もし最優秀復刻賞というものがあるとするなら、今年は「新寶島」を押さえて「ジャングル大帝」の受賞です。造本もおもしろさもずば抜けてますね。

Posted by: 漫棚通信 | December 30, 2009 10:17 PM


今回のジャングルは、「文句ナシ!」って
感じですね。

カラーページを色々と確認するだけでも
戦後の印刷事情が見えてくるという
オマケもあるのではないでしょうか!

先生の書き文字も、楽しいし、
思い出深いものがあります。

Posted by: 長谷邦夫 | December 30, 2009 04:52 PM

ううう、またこんなお高い本を・・・・

欲しくてたまらん!!

Posted by: トロ~ロ | December 30, 2009 02:56 PM

私が初めてジャングル大帝をマンガで読みたいと思った時に、新刊で流通していたのは文民社の5000円のものだけでした。
初めて東京へ旅行した時に、残しておいたお年玉を使って、神保町のマンガがいっぱい売っていた本屋さんで買った思いでです。
当時の小学6年生にはあまりにも高額でしたが、『これ買っていい?』と確認された親のほうが、その金額に驚いていました(笑)

Posted by: ギャラット | December 30, 2009 05:23 AM

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