マンガでお勉強
最近のマンガの多くは学習マンガの要素を含むようになってますから、いろんなのがありまして。
●『週刊マンガ日本史 創刊号 卑弥呼』(2009年朝日新聞出版、171円+税、bk1)
古典的学習マンガ。書店に行くとどーんと積んでありますし、創刊号だから安い。
人気マンガ家が多数参加しているシリーズですが、創刊号は、うーんちょっと微妙。藤原カムイの描く卑弥呼はやたらとかわいいのですが、残念ながらお話はたんたんとしたもので何かの事件が起こるわけでもありません。朝日、だめじゃん。
ちなみに卑弥呼のマンガなら、「学研まんが人物日本史」シリーズのムロタニツネ象『まぼろしの女王 卑弥呼』(1981年学研、760円+税、amazon、bk1)がダントツのおすすめ。こっちは空想の羽根を思いっきり広げてムチャやってます。
●山本おさむ『そばもん ニッポン蕎麦行脚』1・2巻(2009年小学館、各514円+税、amazon、bk1)
そばに関するウンチク“だけ”で、連載が成立してしまうのですからねー。なぜみんな、そばのウンチクを語りたがるのか、そして聞きたがるのか。たとえば食べ方の作法とか、「ざる」と「もり」のどこが違うか、とかね。
そばがいかに奥深いかといえばそのとおりですが、じつにめんどくさい食べ物であるなあ、ということにもなるのです。
でもやっぱ愛されてる食べ物なんですよね。ちなみにウチの地方では、大根おろしをのっけたそばに熱いだしをかけるという、ぶっかけうどんみたいな食べ方をよくします。
●小野寺浩二『超時空眼鏡史 メビウスジャンパー』1・2巻(2009年メディアファクトリー、各590円+税、amazon、bk1)
メビウスというのはメビウスの輪=“∞”で、すなわちその形からメガネのこと。天才博士と美人の助手がタイムマシンで過去の世界を訪問し、メガネの歴史を読者に教えてくれる、という正統的な学習マンガ。というはずもなく。
博士が病的なほどのメガネっ娘萌えなので、下品で狂的なギャグが炸裂しております。おもしろくてためになる、のじゃなくて、くだらなくてためになる、という新しいタイプの学習マンガだったりして。
とうぜん2巻で終わったと思ってたら、こんどはメガネの歴史・日本編に突入するそうです。
Comments
全て 卑弥呼 のマンガではないですが、山岸 凉子氏の「青青の時代」 というマンガは結構当時の生活をあらわしていると思いますよ。
→ http://www.7andy.jp/books/detail/-/accd/07051472
Posted by: トミー。(猫とマンガとゴルフ~の管理人) | October 15, 2009 12:58 PM
私が感心したお勉強マンガは、ホイチョイ・プロダクションズの『マンガでわかる株式投資!女子高生株塾』でした。
へたな株式入門書よりずっと濃い内容で、マンガとしてもきっちり成り立っている稀有なマンガでした。
Posted by: natunohi69 | October 12, 2009 09:31 PM
入れ歯の歴史、なんていうシリーズものが始まらないように切に祈ります。
Posted by: トロ~ロ | October 11, 2009 01:01 AM
ムロタニツネ象の卑弥呼は手塚治虫の「火の鳥 黎明編」と設定が似ていたので弓彦とか海彦は実在の人物と思っていた時期がありました。
なので、卑弥呼の弟は悪い奴、のイメージでしたね。今回の藤原カムイ版はその弟が善玉だったので少し違和感が。小さい頃のすり込みって結構残りますね。
Posted by: 小覇王 | October 11, 2009 12:57 AM