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October 30, 2009

『昭和ちびっこ広告手帳』1970年代初期版

 マンガじゃないんですが、以前に紹介した本の続編が出ました。前作の評判が良かったそうです。

●おおこしたかのぶ/ほうとうひろし『昭和ちびっこ広告手帳 東京オリンピックからアポロまで』(2009年青幻舎、1200円+税、amazon
●おおこしたかのぶ/ほうとうひろし『昭和ちびっこ広告手帳2 大阪万博からアイドル黄金期まで』(2009年青幻舎、1200円+税、amazon

昭和ちびっこ広告手帳 〜東京オリンピックからアポロまで〜 昭和ちびっこ広告手帳2 大阪万博からアイドル黄金期まで

 出版社よりご恵投いただきました。ありがとうございます。

 マンガ雑誌に掲載されたいろんな広告を集めた本。雑誌からスキャンしてフォトショップで修正。文庫サイズですがたいへん美しい仕上がりになってます。前作は1965年から1969年まで、続編の「2」は1970年から1974年までを収集。

 表紙カバーになっているのは、あの、小川ローザの「Oh!モーレツ」です(CMがYouTubeにありました)。マンガ方面では、永井豪『ハレンチ学園』のジャンプコミックス2巻のカバーイラストが、このコスプレです。

 前作とどこがちがうかといいますと、まず広告が採集された雑誌がちがう。前作はまだまだ月刊誌が多い時代でしたが、続編になるとほとんどが週刊誌。たまに月刊誌が混じってます。プラモデルなどは前作ではイマイのサンダーバードだったりしますが、「2」ではタミヤのタンクや各社のウォーターラインシリーズが主流になってて、リアル志向ですな。ラジオの広告が増えたのも時代です。

 でも子どもはやっぱり子ども。このころの(今もか?)子ども向け雑誌の広告というのは、つくづくジャンクなものの宝庫ですね。

 シーモンキーなんかなぜ欲しいと思ったのか、今となっては謎です。怪獣の絵が描いてある日立乾電池はともかく、「ナショナル乾電池を買ってはにわ(プラスチック製)を集めよう」というのはキャンペーンとして成立したのか。

 わたしはこの時期になりますと、ちょっとだけオトナに近くなってますので、モデルガンが欲しくて欲しくてたまりませんでした。とくに「平玉紙火薬でセミオート・ブローバック」というのがどういう仕組みかよくわかんないけど、かっこよさそうでねえ。でもそれでほんとにブローバックしたのか?

 さらに、「君のつくった模型飛行機に、空中モーター専用の飛行機にポンとつけるだけで、大空高く舞い上がる」という「マブチモーター製空中モーター マブチA-1」というのはホントに飛んだのかっ!?

 読んでいてまさにおもちゃ箱をひっくり返した感じ。今回も楽しい本でした。

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Comments

74年生まれの僕としては、第三弾を待ってます。

Posted by: そふ | November 05, 2009 10:48 AM

おかげで佐川先生の人となりを少しでも知る事が出来ました、有難うございます。

Posted by: みなもと太郎 | November 04, 2009 03:35 PM

佐川美代太郎先生の告別式に参列された、とんがりやまさんのブログ記事です。
http://www.tongariyama.jp/weblog/2009/11/post-62a3.html

Posted by: 漫棚通信 | November 03, 2009 11:31 PM

かつてわたしが書いた佐川美代太郎先生の記事に関して、先日ご遺族からメールをいただきました。本日11月3日がご葬儀だったはずです。ご冥福をお祈りします。

Posted by: 漫棚通信 | November 03, 2009 07:50 PM

だからみなもと先生には唖然なんです。

Posted by: woody-aware | November 02, 2009 08:20 PM

直接関係ない話題ですが、11月1日付、毎日新聞の隅っこに「佐川美代太郎さん30日、老衰のため死去85歳」と出ていました。70年代初頭、青年劇画の凄まじい台頭にただ一人、長編絵物語マンガで立ち向かい「大人漫画」の意地を見せてくれたドン・キホーテ的勇姿に胸を熱くした一人として、お会いした事は一度も無い乍ら、心から追悼を申し述べます。
またその隣りに、「殺陣師 大野幸太郎さん30日、急性胆のう炎のため死去、76歳」とありまして、この方は「仮面ライダー」をはじめとする「変身ポーズ」を次々と考案された人なんですね。私より少し若い世代にはこちらの訃報の方がショックかも知れません。そうか、あの「見得」は殺陣師さんの振り付けだったのか…。
昭和はどんどん遠ざかっていきます…。

Posted by: みなもと太郎 | November 02, 2009 05:07 AM

>出版社よりご恵投いただきました。

出版社の方々も本と金を渡して「そのミチのプロ」に宣伝してもらうより、漫棚通信さんのように「その世界で名の通った」好奇心溢れるブロガーに紹介してもらう方が良いと判断しているのでしょうか。
まるで「ナノ・グーグル」ですね。

私的には、いろいろ紹介して貰って大変に助かっております。

Posted by: トロ~ロ | October 31, 2009 06:22 AM

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» 「ちびっ子広告手帳」第2弾 [ぐりぞう通信]
「昭和ちびっこ広告手帳2~大阪万博からアイドル黄金期まで~」が、 青幻舎より発売。1960年代のマンガ雑誌に掲載されていた広告を収録した 「昭和ちびっこ広告手帳~東京オリンピックからアポロまで~」にの第2弾で、 今作では1970~74年の広告264点が収録されている。 昭和の名キャラクターが広告に。「ちびっ子広告手帳」第2弾 [コミックナタリー]漫棚通信 さんが1965-1969年版を以前ブログで紹介されていて 購入しましたが、今回は1970-1974年版。殺虫剤の広告に使われた 「... [Read More]

Tracked on November 14, 2009 08:29 AM

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