アニメを描くマンガ
高校アニメ部の活動を描いたマンガ、『ハックス!』2巻がとっくに発売されていたのに気づかず、今ごろ買ってきたわけですが。
●今井哲也『ハックス!』1・2巻(2008~2009年講談社、各552円+税、amazon)
しかしあれですな、文化部マンガというジャンルができて、マンガの世界はひろがりましたねえ。このマンガも続きを楽しみにしてます。
2巻は1巻に比べて「描く」シーンがあまりなく、地味な展開ではありました。「ハックス」という言葉の謎がやっとわかります。いよいよ本格的な活動に向けてバネをためてる段階かな。
で、アニメを描くマンガをもういっこ。
●片山ユキヲ『空色動画』全三巻(2008年~2009年講談社、533~552円+税、amazon)
女子高生たちがアニメをつくるお話という噂だけ聞いて、内容知らずに買ってきました。
80年代マンガみたいな絵柄で、オープニングシーンにスカートの短いギャル系女子高生がいっぱい登場してきたのを見たときは、うわ、失敗したかな、と一瞬思いました。
しかしその後、彼女たちが描くアニメキャラクター、パワーパフガールズやらそのあたりの落書きみたいなのが、彼女たちと同じコマ内にでっかく登場したとき、まさに世界が変わりましたね。
おっもしれー。
この世界のリアルである80年代タッチのマンガと、子ども向けアニメ=カートゥーン・タッチのキャラが、同一空間内(ほんとは平面内ですが)同居している。世界は二重写しになり、劇中劇はアニメ平面を飛び出してマンガ内リアル世界を浸食します。
お話のほうは、ギャル系女子が文化祭でアニメを上映させるため、イヤミな校長に対抗しながらがんばるっ、という王道です。
全三巻で完結してますが、最後には「壁アニメ」が登場します。ストリートの壁に直接ペイントしてアニメートするこういうの(YouTubeに飛びます)ですね。これをつくる過程をおもしろく見せてるし、出来た作品もおもしろく思わせるように描いてます。このパートも燃える展開と表現でした。
いや、ええもん見せてもらいました。
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