新書はいっぱい出てますが……
鳴海丈『「萌え」の起源 時代小説家が読み解くマンガ・アニメの本質』(2009年PHP新書)という本を、買おうかどうか迷いながら立ち読みしておりましたところ、長谷川伸を論じてる部分で、「関の弥太ッぺ」のあらすじが書かれてました。
そこには、生き別れの妹を捜している弥太郎は……てなことが書いてありまして。
だーかーらー、弥太郎が妹を捜してる設定は中村錦之助映画のものであって、原作戯曲にはそんな妹、登場しませんから。著者が感動しているラストシーンも映画のものであり、原作戯曲とはまったく違うものですから。
巻末の参考文献には『長谷川伸全集』が挙げられてるし、本のそのページにはでかでかと『長谷川伸全集』の書影を掲げてあるのに、実は参考文献なんか全然読んでないんだなあ。
脱力して本を置き、その場を離れたのでありました。
Comments
読んでないのなら参考文献などと書かなきゃ良いのに。
どうしてそんなウカツなんでしょう。
プロなのに。
Posted by: nunu | September 30, 2009 09:43 PM