図書館警察がくるぞー
スティーヴン・キングの小説に『図書館警察』というのがあります。本を返さない悪い子はいねがー、と叫びながら図書館の不良利用者を逮捕しに来る警察=お化けの話らしいのですが、実は読んでません。
最近の図書館ニュース。
わが家は比較的図書館を利用する方だと思います。しかし図書館利用者にはつくづくひどいヤツがいる。これって大阪や広島だけの話じゃないんですよ。
わたしの妻は、わたしが読まないようなムズカシゲな社会学方面の本ばっかり借りてるのですが、その一方で、「すてきな奥さん」とか「家庭画報」とかそっち系の雑誌も定期的かつ大量に借りてきます。新着誌は貸し出し禁止だから、古いもの。
で、この手の雑誌、切り取られ率がやたらと高い、のだそうです。しかも、ちょっと見ではぜんぜんわからないくらい、きれいに切り取ってるらしい。あれ、読みたかった特集がない、とか思ってよく見ると、たいてい切られてる。わたしも切られた雑誌を何冊も見ましたが、ほんとにこれ、腹立ちます。
わたしが借りるのは主にオタク系の本です。こっち方面でも、かつて借りた本をもう一度チェックしようとしても二度とお目にかかれない、ということが複数回ありました。
いちばんあ然としたのは、『梶原一騎直筆原稿集「愛と誠」』というでっかい豪華本がありまして、定価が二万五千円+税。自分じゃさすがに買えないんで、図書館で見つけたときは喜んで館内で読んでたんですよ。ところが日を改めて、さあ借りようとしたら、どこを探してもない。
待っても待っても返ってくる気配がない。記録を見ると貸し出された記録すらない。館員に探してもらっても、ない。盗まれたのですね。しようがないので、他の図書館から取り寄せてもらって読みました。
あんな座布団みたいにでかい本を、よくもまあ盗んだものです。図書館印があると古書としても売れないと思うし、そんな本を自分の蔵書にしてうれしいか。こらドロボー、お前んとこには、絶対いつか図書館警察がやってくるぞ。
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Comments
図書館ドロボーと痴漢経験者今すぐ消えろ!と叫んだらけっこう普通の常識的おじさん、老人、主婦が大量に消えそうです。子供たちは真似しないようにね。
Posted by: くもり | May 01, 2009 10:14 PM
国会図書館に大友克洋のデビュー作『銃声』のコピーを頼んだところ、「当該ページ切り取られており残念ながらコピーできません」と断られました。
Posted by: ギャラット | April 29, 2009 11:58 PM
うちの市民図書館に確か夢枕獏さんのタイポグラフィ『蛙の死』があったと思うんだが、今何となく検索で引っ掛からなくなっている様な気がするのは、やっぱりドロボーさんか紛失の所為なんだろうか…。
Posted by: woody-aware | April 28, 2009 09:30 PM
「わかるPICマイコン制御」という本をもう一度借りようとすると、棚になかった。コンピュータでは、館内にあるはずになっている。「わかるPICマイコン製作集」という続編もなくなっている。わたしはこの2つを交代に借りていたのです。しょうがないので古本で「・・・制御」のほうは買いました。だから私は犯人じゃない。
自分の趣味の本を買わずに図書館で借りるだけでもいじましいのに、盗むとは言語道断。不景気なのでドロボーが流行るのはわかるが。
わたしの住む県の図書館では、バッグの持ち込みを禁止しました。
図書館で探偵小説を借りると、面白くなったところで、「犯人はだれそれ」と書き込みがされており、折角犯人をあてようとしたのが、感興をそがれることおびただしい。頭にきて、その書き込みをした犯人をつきとめるという推理小説があるそうです。切り取り、盗みをした犯人をつかまえたいですね。
Posted by: しんご | April 28, 2009 07:29 PM
× 廃基本
○ 廃棄本
失礼しました。
Posted by: トロ~ロ | April 28, 2009 11:50 AM
>図書館印があると古書としても売れないと思うし
まさかと思うけど図書館の本と知ったうえで売買する闇ルートがあるんだろうか。
巧妙に図書館の蔵書印を消去できたり、図書館の「廃基本」扱いに変えてみたり、あるいはそのまま悪徳コレクターに売ったり。
古書店も以前ほど売り上げがないだろうし、医師会や大学卒業生名簿なども個人情報保護法で難しいのかもしれないし。
こりゃあ本当に図書館警察が要るぞー。
Posted by: トロ~ロ | April 28, 2009 11:49 AM