ちょっと告知
老舗同人誌「漫画の手帖」、そこの別冊あつかいなのかな、「漫画の手帖 TOKUMARU 」3号に寄稿させていただきました。
今回は「COM」の投稿欄について書いてみました。
1966年末に創刊した虫プロ「COM」という雑誌は、新人の育成を理念に掲げていました。巻末の読者ページ「ぐら・こん」に「まんが予備校」というのがあって、新人の投稿マンガを募集して毎月選評を載せていました。
当時は「まんがブーム」と言われてましたし、新人育成は業界としての急務。別冊マーガレットが「別マ少女まんがスクール」を開始したのも1966年ですし、「りぼん漫画スクール」もそのころ始まったはずです。
「COM」出身の二大スターは宮谷一彦と岡田史子ですが、「COM」にはじつにいろんなひとが投稿してまして、その中からちょっと意外に思われるひとたちを選んで紹介したのが今回わたしが寄稿した小文。字数は6000程度になりました。
古い雑誌からの図版のスキャンと修正がちょっと難しくて、ちゃんと印刷できたでしょうか。「漫画の手帖」の藤本さま、ご迷惑をおかけしました。
2月15日に開催されるコミティア87(東京ビッグサイト東1ホール)で販売されるそうです(ふ17b「ヲトメBOOK」)。どうぞよろしく。
Comments
『COM』ですか…時代・世代が違うので、直接読んだことはありません。旧『ぱふ』で「COMの時代」←という特集が組まれた事が今から30年程前にあり、それで知っているという事くらいですか…。旧『ぱふ』(更には『だっくす』とか『漫波』?)なども『COM』の影響があったから出来た・生まれた雑誌のようですね。
もう書かれちゃったのですけど、その中で泉谷しげるさんの「トツゼン児」は確かにインパクトがあったので憶えてます。
雑誌『ぱふ』(派生して『FUSION PRODUCT』や『COMIC BOX』)などの研究も行われているのかなぁ、←とふと思ってしまいました。こういうマンガファン誌の研究とか、それよりも心配なのはデータベース的蓄積は出来ているのかな?
Posted by: woody-aware | February 12, 2009 08:05 AM
>高千穂さん
ごぶさたです。泉谷しげるの『とつぜん児』! 絵も覚えてます。インパクトがあったなー。あだち充投稿作品の絵もうまかった。
Posted by: 夏目房之介 | February 11, 2009 10:37 PM
コメントありがとうございます。宮谷一彦、岡田史子、青柳裕介、竹宮惠子、もとやま礼子、長谷川法世、やまだ紫などは、わたしにとってはCOM出身のビッグスターという認識なので、今回はスルーしてます。あと触れられなかったかたもいっぱいいまして、取捨選択はむずかしいですねえ。
Posted by: 漫棚通信 | February 11, 2009 07:48 PM
泉谷しげるさんも投稿されてましたね。Wikipediaには「ガロ」への投稿は記されていましたが、「COM」については書かれていなかったような。
Posted by: 高千穂遙 | February 11, 2009 01:12 PM
おお、面白そうです! 今、「コミックパーク」(http://www.comicpark.net/)の連載で、60~70年代のマンガの読者/作者共同体の成立について書いているので、ぜひ読みたい。神保町の中野書店に置かれますかね? コミティアに参加する人探したほうが早いかな。
Posted by: 夏目房之介 | February 11, 2009 10:22 AM
COMの投稿少年(少女)の中で印象に残っているのは神江里見ですね。このひとは男か女か、わからなかったです。髪がぼさぼさの暗ーい感じの主人公ばっかし描いておられたような記憶があります。
「土佐の一本釣り」の作者(名前がでません)と「博多っ子純情」の長谷川なんとかさんは本誌に短編が載りましたが、投稿欄で活躍されていたのでしょうか。この二人はうまいなと思っていました。青柳裕介さん(出た)は好きでした。
Posted by: しんご | February 11, 2009 05:35 AM