ちょっとは調べましょう
文章を書くひとは、どうしても間違いを書いてしまうものです。かんちがい、記憶ちがい、いろいろです。ですからなんとかそれを減らそうと努力する。現代はネットが百科事典のかわりになるというたいへんありがたい時代ですから、みなさんそれを利用することが多いようです。、
しかし世間には自分の書く文章にまったく責任を感じていないプロの「もの書き」というかたが存在します。
唐沢俊一氏が自身の日記でこう書いています。
飛騨忍者という呼称は横山光輝が考案したものだろうか。 最初は『伊賀の影丸』の、『半蔵暗殺帳』に登場した名称であったと 思う。実際には美濃忍者、美濃流忍術使いという名称であの地域の 忍者は知られているが、美濃忍者でなく飛騨忍者という“響き”を とって採用したあたりが横山光輝のセンスかもしれない。
えっとね、たしかに「半蔵暗殺帳」には飛騨忍者が登場しますけどね。モトネタはどう考えても山田風太郎『飛騨忍法帖』(雑誌連載は1959年)でしょう。
こういうのはネットで調べれば一瞬でわかるはずなのですが。調べてから書くということをしないひとなのだなあ。唐沢氏がネットを検索するのは、文章をコピペするときだけのようです。
『飛騨忍法帖』は他の忍法帖とちがい、1970年代じゃなくて1980年代になってから角川文庫化された作品で(そのときは『軍艦忍法帖』というタイトルでした)、比較的マイナー。とはいえ、唐沢俊一氏は山田風太郎ファンを自称してるのですから、読んでないほうがおかしいぞっと。
しかし唐沢氏に限ったことではありますが、自分の文章を一瞬にして校正してくれるひとびとがネット上に多数存在するという、ケッコウな環境にいらっしゃる。いくらでもマチガイが書けてうらやましいことです。
Comments
さすがに記憶ベースで日々書いてる日記にこういうツッコミを入れるのは粘着質すぎると思いますが…
Posted by: pap | June 14, 2009 10:04 AM