サザエさん世界の電話
TVアニメ「サザエさん」にケータイが登場した、というので評判になったのが本年1月6日放映No.5968「なつかしの火の用心」でのこと。
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さすがにサザエさん世界も、いつまでも昭和というわけにはいかなくなってきました。
だからといってサザエさん世界で携帯電話が全面解禁されたわけではありません。昨日2008年4月6日放映のNo.6006「ぼくは居留守番」では、カツオ君にガールフレンドのかおりちゃんから電話がかかってくる。磯野家の固定電話は、今もダイヤル式の黒電話です。
外出先からのかおりちゃんの電話を、サザエさんは「公衆電話からでもかけたんじゃないの」と推理するわけです。2008年4月のサザエさん世界では、小学生が携帯を持ってるよりも、公衆電話から電話してきたと考えるのがまだふつうのようです。
現実世界で自分の周りがどうだったかと思いおこせば、株屋がでっかいケータイ(いやまだそんな言葉はなかったはずですから移動電話、かな)をエラソーに見せびらかせていたのが1991年(平成3年)ごろ。
わたしが1994年(平成6年)に香港に行ったとき、あちらでは、日本じゃまだレアだった携帯電話を、道を歩きながらみんな大声出して使ってるのに驚きました。
香港では有線の電話網を敷設するより、無線の携帯電話を普及させるほうが経済的に有利であるとの説明でしたが、それから数年で、日本でもあっという間にケータイ、PHSが普及しました。あれは有線があろうがなかろうが、普及する運命だったのですね。
携帯の普及以後、大きく変わったのが、待ち合わせの風景です。携帯が存在しなかったころ、待ち合わせというのはまさにスリリングでありました。一度すれ違えば、それっきり。現在そういう風景は消えましたねえ。
サザエさん世界では今、携帯をもってるひともいる、という時期のようです。「なつかしの火の用心」で波平が使った携帯も、ひとから借りたものでした。
このサザエさん二作の脚本は、どちらも雪室俊一でした。サザエさん世界ではどうも計画的に、一歩進んで二歩下がる、みたいにゆっくりゆっくり携帯電話を普及させていくつもりのようです。
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Comments
昔、スポンサーが東芝だけだったとき、サザエさん家にエアコンが入ったコトがあったケド、すぐ撤去されちゃった。
サザエさん家はいまだにビデオデッキもナい。もし、スポンサーが東芝だけの状態が続いていたら、去年の今頃マスオさんがHD DVDのデッキを買ってきたかもしれないね。
Posted by: アニ | April 09, 2008 12:43 PM
私も携帯の話題が出てからちょっと注意して見ていたのですが、先日気になる物を発見しました。
3月9日に「イクラ30分勝負」という話があり、花沢さんのお父さんがイクラに電卓を見せたんですが、その電卓に「税込」「税抜」というボタンがついてました。
もちろんこれらのボタンは消費税込み・抜きの計算をするためのボタンで、日本では1988年に消費税法が成立、1989年4月1日から施行されていますので、この電卓は当然1988年以後に生産された物の筈ですね。
だいたい片手で持てる事務用電卓は、1970年代以降に普及したものですし。
このエントリを見て脚本家を確認した所、やはり雪室俊一でした。
あと最近の別の話で、サザエさんが葉っぱつきの大根3本を荒縄で縛って手に提げているシーンがあり、別の意味で違和感を覚えたものです。
Posted by: R | April 08, 2008 03:58 PM
マサイの人たちも持ってますからね。
カツオがケイタイを使ったいたずらをするのは何年後になるんだろう。そのときには「波平ブログをはじめる」っていうエピソードもやって欲しいです。
Posted by: numberarmytheboots | April 08, 2008 04:40 AM