マイがいっぱい
ハリウッド映画版「ドラゴンボール」の主要キャストが次々と決まっています。(★)をクリックすると写真に飛びます。
●悟空(主人公):ジャスティン・チャットウィンJustin Chatwin(★)
●ピッコロ(悪役):ジェイムズ・マスターズJames Masters(★)
●チチ(悟空の恋人):ジェイミー・チャンJamie Chung(★)
このあたりはすでに決まってましたが、以下の配役もアナウンスされました。
●マイ(ピッコロの部下の殺し屋):田村英里子(★)
●ブルマ(悟空の旅の道連れ):エミー・ロッサムEmmy Rossum(★)
●ヤムチャ(悟空の旅の道連れ、ブルマの恋人):ジューン・パクJoon Park(★)
ブルマはメキシコ系のCamila Sodiという女優さんが演じるというウワサもありましたが、もっと有名なエミー・ロッサムになったみたい。彼女が映画でどの役をするのか、ホントはアナウンスされてないのですが、以前に紹介した登場人物とストーリーから考えるとブルマ役しか残ってないので、勝手にそういうことにしました。
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ところで、マイの話。
ハリウッド版ドラゴンボールには、マイ(MAI)という名前の、エロティックでセクシーな女殺し屋が登場することになっていて、田村英里子がキャスティングされました。どうしても、東映戦隊シリーズに出てくる悪の女幹部みたいなイメージが浮かんできて不安になりますが、それはさておき。
マンガにはマイなんて登場してたっけ。そこで原作を読み直してみますと、初期にピラフっていう情けない悪役がいたでしょ。その部下で、忍者装束の犬とコンビを組んでる軍人コート着た黒髪のおねーさん、彼女がマイです(JC版10巻20ページで一回だけ名前を呼ばれてます)。
原作では、ピラフの手下としてお笑い担当。ピッコロ大魔王を復活させたあげく、ピッコロに追い出されちゃってました。映画ではえらく出世したものですねえ。
いっぽう、わたしがこのあいだ見た映画「ダイ・ハード 4.0」にも、ブルース・ウィリスと殴り合いをするカンフーの達人、アジア系美女にして極悪人であるマイ(MAI)が登場してました。
ダイ・ハードのマイを演じたマギー・Qは、ベトナム人とフランス&アイルランド系アメリカ人とのハーフ。マイはベトナム人にある名前で、レンギョウというおめでたい花を意味するそうです。タイの名前にもマイがありますね。
英語版のWikipediaで「MAI」を調べると、日本のマンガ、アニメ、ゲームの登場人物である「マイ」がいろいろ出てきます。アジア系の戦闘美女ってマイが多いのかな。
●谷山麻衣(小野不由美の悪霊シリーズ→マンガ、アニメ)
●川澄舞(ゲーム「Kanon」→マンガ、アニメ)
●不知火舞(格闘ゲーム「餓狼伝説」「ザ・キング・オブ・ファイターズ」)
●鴇羽舞衣(アニメ「舞-HiME」→マンガ、ゲーム)
●孔雀舞(マンガ「遊☆戯☆王」→アニメ、ゲーム)
ほかにアメリカには、
●MAI(中華風世界を舞台にしたアメリカ製アニメーション「Avatar: The Last Airbender」に登場する戦闘少女、ただし「Mai」は「Mèi(袂)」の広東語発音とされてます)
というキャラもいます。基本的にみんな戦う女性ですね。
さて、彼女たちの元祖は誰か。1987年5月、アメリカでビズコミックスから日本マンガが3点発売されました。これがアメリカでの日本マンガ商業出版の始まりといわれています。そのうちのひとつが、池上遼一/工藤かずや『舞』でした。英語タイトルが、『Mai the Psychic Girl』。画像はこれ。
おそらく彼女が、アメリカにおけるアジア系戦闘美女「マイ」のルーツでしょう。
日本のマンガ、アニメ、ゲームの中に登場して闘うたくさんの「マイ」たち+中国美女+ベトナムやタイ美女のイメージが合体して、アジア系戦闘美女「マイ」ができあがりつつあるのではないかと、妄想してみます。
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Comments
>東映戦隊シリーズに出てくる悪の女幹部みたいなイメージが浮かんできて不安になりますが。
思い切り壺で、ひとしきり大笑い。でも、田村英里子、HPみると妙に貫禄がついちまって、不安的中かも知れませんね。ピラフというのは懐かしいなあ。あのころはほのぼのした話だったなあ。でも、そのマイなんでしょうかねえ。
Posted by: 藤岡真 | December 19, 2007 06:30 PM