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November 30, 2007

講談社のアレ

 「講談社社員が偽メールでアンケート」というアレの件、個人的に質問があったので書いておきますが、わたしのところにはまーったくメールなど来ておりませんから。

 でも来ないなら来ないで、ウチは「マンガ関係のブログを主宰している156名の方々」の中にはいれてもらえなかったのかー、とちょっとさびしい気分も。

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のだめの奇妙なしゃべりかた

 昨日のBSマンガ夜話、二ノ宮知子『のだめカンタービレ』の回、楽しかったデス。

 でも出演者の誰も触れてくれなかった大きな魅力、「ぎゃぼー」を忘れてくれちゃ困るなあ。いわゆる、のだめ語ですな。「○○デス」などの言葉づかい。

 だいたいこういう特徴ある奇妙なしゃべりかたというのは、ギャグマンガのキャラクターが使用するもの。赤塚不二夫のマンガなどは、「ざんす」「だじょー」「ホエホエ」「だス」「だよーん」「のだ」「のココロ」と、こればっかりでしたし、藤子・F・不二雄にもキテレツの「ナリ」がありますね。

 もちろん方言がそのルーツでしょう。漱石『坊ちゃん』での「ぞなもし」は一種のギャグであるとも言えますし、一歩進めると、奇妙なしゃべりかたはキャラクターに強い個性を付与することになります。西郷隆盛はすべてのひとのイメージの中で、「おいどん」「ごわす」としゃべってるはず。

 これまでストーリーマンガの中では、せいぜいコメディリリーフが方言をしゃべるくらいでした。それが『のだめ』では、少女マンガのヒロインが、言葉が不自由でもないのに堂々と奇妙な言葉づかいをして、ギャグマンガの登場人物のように強烈に自己主張しているわけです。

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November 28, 2007

水木先生ケータイ

 最近ソフトバンクが、ハローキティとかスヌーピーのケータイのTVCMを流してますが、このシリーズにはガッチャマンとかヤッターマンモデルもあるんですねー。

 そっちはともかく、水木しげる先生モデルがあったのには驚きました。なかなか渋いデザインで、うーんこれはちょっと欲しいかもしんない。

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『ザ・ワールド・イズ・マイン』と『度胸星』

 未完の名作と名高い、山田芳裕『度胸星』1巻(2007年講談社、1143円+税、amazonbk1)が復刊。めでたいことです。

 SF方面でも評価されていた作品ですが、2000年の末、突然の連載中止。当時の連載誌、「週刊ヤングサンデー」の編集長交代が影響したと言われています。

 いっぽう、昨日再開なった「BSマンガ夜話」初日でとりあげられていた、新井英樹『ザ・ワールド・イズ・マイン』も、同時期にヤングサンデーに連載されていました。ザワールドイズマインの完結が2001年15号。これも最後のほうは超特急の展開でしたから、編集部の意向があったのでしょう。

 それでも、ザワールドイズマインのオチのつけかたは、作者が考えたとおりだったようです。「真説」が出版されたときも、大きな変更はありませんでしたし。

 昨日のマンガ夜話では、大月隆寛がよくぞフロシキをたたんだ、という意見。いしかわじゅんと岡田斗司夫があのラストはアカンやろ、と言い、ゲストの石井正則は連載マンガだからあれでオッケーであると。

 今回わたしは、石井さんと同意見。

 連載途中で評価されてしまう、日本マンガの特殊事情があらわれてますね。マンガが雑誌に連載され、読者もぶつ切りのそれを週あるいは月に少しずつ読んでいくという日本の習慣の、功でもあり罪でもある部分です。

 壮大な構想で開始された連載も、人気が出なければあっというまに終了。一部で評価されてても、大ヒット作品でもない限り編集部による打ち切りは常にありえます。ラストに至って初めて評価を受ける現代の小説や映画ではこういうことはありません。連載マンガにとって、ラストシーンはどうでもいいもの、とも言えます。

 その意味では、『度胸星』は不幸な作品、『ザ・ワールド・イズ・マイン』は最終回にたどりつけたのだから、それだけで幸せな作品、ということになるでしょう。

 作者も読者も美しいラストシーンを望んでいます。長く続いてきちんと終わることをみんな夢見ます。しかし美しいラストシーンは、最大の盛り上がりのなか=人気絶頂のとき、終了しなきゃいけないわけですから、雑誌連載ではいかに至難なことか。

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November 26, 2007

本棚を組み立てる

 ひさしぶりに本棚を買いました。本棚を増設すると部屋がかたづくと考えるのは、これはもう妄想というものでして、そんなことはありゃしません。ただし、ゆかに積み上げているあの山は何とかしなくては。

 というわけで今回買ったのは、ニトリの組み立て式書棚を、通販で。高さが180cm、奥行きが30cm、この大きさはあちこちのホームセンターでよく見かけるタイプのものです。ただしニトリのは、棚板耐荷重5kgと書いてあったのと、店で見たとき、かっちり作られてたところが気に入りました。

 高さに不満ありですが、これ以上の高さで部屋のサイズに合って奥行きがある程度深いもの、というのはなかなか見つからないのですねえ。

 今回は幅88のものをふたつ買いましたが、まず重い。だもんで組み立てるのにくたびれたくたびれた。書棚の形がいちおうできあがるまでにすでに疲れてしまったのですが、さらに背部にネジで取り付ける補助部品が一体につき24個。変な姿勢でもって、もう果てしなくねじ回しをぐるぐる回すという、大汗かきながらの作業でした。ただしこの補助部品のおかげで、できあがりはがっちりとしててぐらぐらしません。

 これまでわたしの書庫の本棚は薄型を中心にしてて、背表紙が見える収納、というのをめざしておったのですが、つくづくそんなことはどうでもいいことですねえ。本棚に収納力以外のことを求めてはいけません。

 棚は奥行き30cmは必要。奥にA5判、手前にはB6判か新書版。本の収納は前後二段が基本だっ。

 で、蔵書の入れ替え作業を始めてしまいました。文章の本はまとめてこのあたり。あの作家は物故したからコッチ。この作家はもうあんまり描かなくなってるからアッチ。次から次へと本を出してる作家は、どうせ片づかないからやっぱ積み上げのまま、とかね。

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November 24, 2007

正々堂々『オタクコミュニスト超絶マンガ評論』

 紙屋高雪『オタクコミュニスト超絶マンガ評論』(2007年築地書館、1800円+税、amazonbk1)読みました。

 ネット上や紙媒体で精力的にマンガ批評を発表している、ご存じ「紙屋研究所」所長、紙屋氏の処女出版です。おめでとうございます。まえがきにウチのブログの名が出てきて、ちょっと驚きました。

 タイトルで「オタクコミュニスト」と名のっているように、著者は自身の立ち位置を明らかにしたうえで、マンガ「に」社会を読み取る、マンガ「で」社会を語る、自分の生活や心情、政治信条にひきよせてマンガ「を」語ります。

 著者は、真正面から堂々と「自分語り」をしています。最近、批判されることも多い自分語りという手法ですが、著者にとって自己と社会は常につながっているものですから、自分語り=社会を語ること。この姿勢は一貫しています。

 ひるがえってわたし自身はこの手法をほとんどとりません。マンガについて書くとき、「○○買った、読んだ、おもしろかった、オススメ」だけじゃあまり意味がない、そこから一歩踏み出すのがなかなか難しいのですが、その結果、ウチのブログでは些末な知識やウンチクを書くほうにシフトしています。感想もはっきりとは書かずに、変化球で逃げてるわけですな。

 その点、紙屋研究所では作品評や感想から逃げることなく直球で書かれていて、いつも感心して読んでます。あれはわたしにはできない。

 本書はネットなどに書かれたものの再録ですが、一部改稿されてます。わたしがいちばん感心したのは、現代の貧乏とは何かを書いた『闇金ウシジマくん』評ですね。ネットにアップされた文章の完成度がすでに高いので、ほとんど修正されてません。対して『最終兵器彼女』評などは、ラストが書き直されて、ずいぶんわかりやすくなりました。

 わたしとは扱うマンガも語り方もずいぶん違いますが、いろいろ刺激される部分が多い本でした。

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November 21, 2007

ボンボンバカボンバカボンボン

 太陽はどちらの方角から昇りますか、というテストで「西」と答えたバカは、ウチの子です。

 赤塚不二夫『天才バカボン THE BEST 講談社版』(2007年講談社、952円+税、amazonbk1)『天才バカボン THE BEST 小学館版』(2007年小学館、952円+税、amazonbk1)を、やっと読みました。

 天才バカボン誕生40周年を記念して、講談社と小学館が協力して同じデザイン、同じページ数で出版したもの。10月17日の発売当時に手にはいらず、ネット書店に注文してわたしの手にはいったのが11月12日、共に二刷です。バカボンは今も人気あるみたいですねえ。

 出版の陰には、天才バカボンの少年マガジン→少年サンデー移籍事件があります。マガジンの看板連載だったバカボンが1969年、突然サンデーに移籍。このあたりの事情は、長谷邦夫『漫画に愛を叫んだ男たち』や、当時サンデーの編集者だった武居俊樹『赤塚不二夫のことを書いたのだ!!』に書かれています。

 サンデーに移籍したバカボンは、『もーれつア太郎』『天才バカボン』の同時連載に加えて『おそ松くん』の月一回連載もあって、計三大連載。ところが不思議なもので、ア太郎の人気は出ても、バカボンはもうひとつ。

 武居はこのように書いています。

担当は僕一人だ。同じチームで何本も仕事をしていると、どうしても漫画が似てきてしまうのだ。マガジンの五十嵐(引用者注・講談社のバカボン担当編集者)に、サンデーの『バカボン』を担当して欲しい。僕の発想は、奇妙奇天烈な方向へ行く。それほど煮つまってしまっていた。

 担当編集者とマンガ家の濃密な関係をあらわす文章です(少なくとも編集者が作品制作にどれだけ関与していたかという証言であります)。サンデーでのバカボンは半年ちょっとしか続きませんでした。その後、講談社「ぼくらマガジン」を経由して、アニメ化されたのをきっかけに1971年「週刊少年マガジン」本誌に帰ってきます。

 今回の講談社版と小学館版を比較しますと、講談社版はバカボン絶頂期の超有名作品は少ししか収録していません。単行本未収録エピソードが売りでして,、1988年「月刊少年マガジン」版、1990~1991年「ヒーローマガジン」版、1992年「デラックスボンボン」版などが収録されています。

 このあたり、だれも知らないバカボンです。実はもっと悲惨な作品ばかりじゃないかと思っておったのですが、意外、と言えば失礼か、なかなか読める作品だったのに驚きました。

 対して小学館版に収録されてるのは、1969年から1970年の作品ばかりなので、はっきり言っておもしろい。水準以上をキープしているように思われます。なんでこれで人気がもうひとつだったのか、今となっては謎です。それだけ、ギャグマンガの人気というのは、微妙でとらえにくいものなのでしょう。

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November 18, 2007

ハリウッド版「ドラゴンボール」のストーリーを妄想する

 米「VARIETY」誌のサイトに、この「'Dragonball' comes to bigscreen」という記事が掲載されてから、ハリウッド実写版映画「ドラゴンボール」がいよいよ現実味を帯びてきました。悟空役にJustin Chatwin、ピッコロ大魔王はJames Mastersという役者さんが演じるそうです。IMDbによりますと、ジャスティン・チャトウィンはこんな顔のひと、ジェイムズ・マスターズはこんなひとね。

 今年の10月にCHUD.COMに、「JAMES WONG HAS DRAGON BALLS」という記事が掲載されたときは、世界じゅうのドラゴンボールファンが、ガセネタちゃうか、とウワサしあっていたそうです。なんせ悟空のプロフィールが、

[GOKU] 18 years old, Goku is considered uncool and unpopular at school, but he is in fact an extremely talented martial arts fighter who gets rigorous training from his grandfather, Gohan.

となってましたからね。悟空が18歳? 高校生? イケてないやつ?

 ところがハリウッド・コメッツにもほぼ同じ文章で、映画「ドラゴンボール」のオーディション情報がアップされていましたし、最近も「緊急追加募集」として、わき役の募集がされました。

 これでCHUD.COMの記事の信頼性は上がりました。実際の映画はこの線で作られるのでしょう。そこでキャラクターについてより詳しく書かれてるCHUD.COMの記事をもとに、ハリウッド版「ドラゴンボール」のストーリーを想像してみました。わたしの妄想が半分混じってますが、半分はもとの記事に基づいたものなので、けっこう当たってるのじゃないかと。

     ◆

 悟空は18歳の高校生。彼はまわりからはサエないやつと見られていて、同級生のウィーバー、ケアリー、アガンテスたちからいじめられる毎日です。しかし、悟空のガールフレンドのチチだけは、悟空の隠された才能に気づいていました。

 チチは悟空の幼なじみ。彼女はおてんばで自分もマーシャルアーツの使い手です。悟空は幼いころから祖父の悟飯からマーシャルアーツを学んでいました。悟飯はすでに70歳をこえていますが、その動きは今もジェット・リーのようにすばやい。

 悟飯は、悟空の18歳の誕生日にパーティーを準備していました。そしてそのとき、孫に三つ星のドラゴンボールを譲るつもりでした。

 ところが突然、そこに襲いかかるナメック星人忍者たち。彼らはドラゴンボールを奪いにきたのです。悟飯は倒されてしまいますが、悟空は忍者を倒しドラゴンボールを守ることができました。瀕死の悟飯は悟空に、自分の友人の「老師」に会い、そして七つのドラゴンボールを集めるようにと言い残します。

 祖父の遺言に従い、悟空はチチと別れて旅に出ます。旅の途中で、悟空はブルマに出会います。ブルマは悟空より年上の美人で発明家、そして武器のエキスパートでもあります。彼女の父親は五つ星のドラゴンボールを持っていましたが、ピッコロ大魔王を名のる男にそれを奪われてしまいました。ブルマはそれを取り返すために旅をしていました。

 ブルマは、ドラゴンボールレーダーを発明しており、それが悟空のドラゴンボールに反応したのでした。悟空とブルマはいっしょに旅を続けることになります。

 そしてふたりが出会ったのが、コジキのような恰好をした奇妙なじいさんです。賢いけれどひねくれ者で皮肉屋。なんと彼が老師でした。老師がメンバーに参加し、悟空は彼のもとで修行をしながら旅を続けることになります。

 老師は、ピッコロ大魔王とドラゴンボールについて、悟空とブルマに語ります。ピッコロ大魔王は地球制服をもくろむ異星人の王。2000年前、その計画はもう少しで成功するところでしたが、ドラゴンボールの存在によって失敗に終わりました。ピッコロは今度こそ世界征服を成し遂げるため、七つのドラゴンボールを集めようとしているのでした。悟空は、ピッコロ大魔王の野望を打ち砕くため、自分が先にドラゴンボールを集めることをあらためて誓います。

 砂漠の洞窟で三人が抜け出せなったとき登場したのが、ヤムチャ。彼はお調子者で、自分では女の子に不自由したことはないと言ってます。最初は悟空と対立していたヤムチャですが、ピッコロ大魔王の話を聞いて、チームに加わることになりました。ヤムチャとブルマは反発しながらもお互いに惹かれ合っていきます。

(その後、冒険のエピソードがいくつかあって)

 天下一武道会が開催されている街。ドラゴンボールレーダーに導かれてこの町にやってきた一行は、腕試しに武道会に出場することにしました。そこで、悟空はチチに再会します。彼女も武道会に出場するためにこの街を訪れていたのです。悟空とチチのふたりはいい感じに。

 その夜、チチが悟空のもとを訪れ、悟空を誘惑します。ところが、突然彼女は悟空に襲いかかります。このチチは、ピッコロ大魔王が差し向けた殺し屋、マイが変身した姿でした。

 マイは黒ずくめの服を着たミステリアスでセクシーな美女。全身にいろんな武器を隠し持っています。ピッコロ大魔王は悟空の持つドラゴンボールを奪うためにマイを送り込んだのでした。悟空は何とか彼女を撃退してドラゴンボールを守ります。

 そしてピッコロ大魔王と悟空の闘い。ピッコロは、悟空が地球人でないことを明かします。悟空は地球侵略の先兵として送り込まれたサイヤ人だったのです。自分の正体を知って悩む悟空。

 悟空とピッコロ大魔王の闘いの最中、老師は念力でピッコロの動きを封じようとしますが、マイが死を賭してそれを阻止。老師も死んでしまいます。

 しかし最後の闘いで、悟空はピッコロ大魔王に勝利。七つそろったドラゴンボールを使って、悟飯や老師など、ピッコロに殺されたひとびとを生き返らせて、めでたしめでたし。

     ◆

 さて、いかがでしょう。書いていて、ダメ映画になる不安がいや増してしまいました。ヴァラエティの記事では今年の11月末より撮影開始、8月15日公開予定となってますが、これが2008年の8月だとしたら、いくらなんでも完成するのが早すぎないか。これも不安材料。

 ファンタジーとメカが同居する不思議な鳥山明ワールドをきちんとデザインできたら楽しいものになるのでしょうが、それはさすがにちょっと期待薄なんじゃないかしら。

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November 16, 2007

山本正之さん、ニコ動に降臨!?

 山本正之さんといえば、あらためて紹介するまでもなく、アニメ「タイムボカン」シリーズなどでおなじみのミュージシャン。特徴あるメロディーや歌い方は山本節と呼ばれ、誰もが聞いたことがあるはずだ。その山本正之さん本人が、ニコニコ動画に投稿したのではないかと話題になっている。『やあやあ(初音ミク専用ヴァージョン)』と『初音ミクと「急げタクシー」をデュエットしてみた』は、いずれも山本正之さん作曲の歌を、話題のボーカロイドソフト初音ミクと男性がデュエットしているもの。とくに前者は、ゆうきまさみ『究極超人あ~る』のために作られた曲で、初音ミク風あ~るのイラストやおかゆライスも登場している。山本節にあまりにそっくりなため、コメント欄は本人か本人でないかで盛り上がり、検証のため原曲と比較する投稿がなされたくらいだ。筆者などはどう聞いても山本さん本人のように思うのだがどうだろうか。

(今回は文体模写してみました)

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これは盗作とちゃうんかいっ・後日談篇

 さっき、ひさしぶりに唐沢俊一氏のサイトをのぞきに行ったところ、あらあら、トップページにあったはずの謝罪文へのリンクが消されている。

 謝罪文そのものは、

トップページ→ニュース→ニュースバックナンバー2007年→8月→2007年8月3日投稿イベント謝罪文

と、たどれば出てきますので、今のところまだ消えてません。たった4回のクリックで、どなたでも簡単にたちどころに読むことができます。って、おいっ。

 なーんかこう、わかりやすい行動だなあ。

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November 15, 2007

鉄人とアトム英語版歌詞

 アニメ「鉄人28号」の英語版「ジャイガンター GIGANTOR」の主題歌は、アチラオリジナルのものですが、ネット上にはこの歌詞が数種類流布してます。どれも微妙に違ってて、みんな耳コピあるいは記憶の中のものなんだろうね。

 わたしの耳で聞いたところ、これじゃないかなと思われるのを載せときます。

Gigantor
Gigantor
Gigaaaaaaaantor

Gigantor the space age robot
He's at your command
Gigantor the space age robot
His power is in your hands

Bigger than big
Taller than tall
Quicker than quick
Stronger than strong
Ready to fight for right against wrong

Gigantor
Gigantor
Gigaaaaaaaantor

 YouTubeでのジャイガンター主題歌はコチラ。

http://www.youtube.com/watch?v=eA0ufVkYW-I

     ◆

 さて、アニメ「鉄腕アトム」の主題歌は高井達雄作曲、谷川俊太郎作詞の有名なあの歌、「空をーこえてーラララ星のかなたー」です。

 知らないひとはいないと思いますが、これ。

http://www.youtube.com/watch?v=1LuEfv-K6rs&feature=related

 アトムはアメリカで「ASTRO BOY」になりましたが、主題歌はどうなったかといいますと、原曲がそのまま使用されました。

http://www.youtube.com/watch?v=FAVHBKBzoYY

 メロディラインが微妙に変化してるのと、オープニングのアトムの顔も作り直されてますね。もちろん作品内で主人公は、「アトム」じゃなくて「アストロボーイ」と呼ばれてます。

 この歌詞もネット上にアップされてますが、こっちはだいたい一致してます。

There you go Astro Boy
On your flight into space
Rocket high
Through the sky
More adventures to do all day

Astro Boy bombs away
On your mission today
There's a count down
And a blast off
Everyday is go Astro Boy

Astro Boy as you fly
Strange new worlds you will spy
Atom celled
Jet propelled
Fighting monsters high in the sky

Astro Boy there you go
Will you fight friend or foe
Cosmic ranger
Laugh at danger
Everyday is go Astro Boy

Crowds will cheer you
You're a hero
As you go, go, go Astro Boy

     ◆

 香港のimagi社は今、CGアニメ「ガッチャマン」を制作中ですが、「アストロボーイ」も2009年の公開が予定されてます。そのとき主題歌はどうなるかな。

 CGによるアトムのデザインはこんな感じ。

http://en.wikipedia.org/wiki/Image:AstroBoy%28CGI%29.jpg

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November 13, 2007

海外マンガもいろいろ

 日本で発売される海外マンガは、できるだけチェックしたいと思ってます。でも最近は日本のマンガ誌に作品を発表してる韓国とか香港の作家も多くいますし、すべては無理。そういえば、かつてタイガーブックスから韓国マンガがどっと発売されたときは、こづかいが足りなくてとても追っかけきれませんでした。

 逆に情報が少ないせいで買いのがすこともあって、あとで悔やむことも多いです。海外マンガってマンガ関連以外のところに情報が流れることもありますからねえ。しかもあたりまえですが、本というものは読んでみないとアタリかハズレかわからない。

     ◆

 最近なら、「本の雑誌」で紹介されてたエドワード・ソレル(EDWARD SOREL)『文豪の真実 LITERARY LIVES』(2007年マール社、藤岡啓介訳、1200円+税、amazonbk1)というマンガがあります。

 マンガといっても、著者はニューヨーカーにヒトコママンガを載せているカートゥーニスト。この本、小さなかわいらしい造本でして、縦の長さは文庫本より小さいです。内容は文豪たちの人生をつづったもの。1ページにひとつの絵とキャプション。向かいのページに対訳。絵が9枚でひとりの作家の人生を書いていきます。

 日本でいうなら杉浦幸雄をちょっとブンガクテキにした感じ、かな(この比喩じゃ意味がわからないひとの方が多いか)。ゴシップネタばかりの皮肉な文章と絵です。

 たとえば、マルセル・プルースト。

1905年
お母上が亡くなり、プルーストは大金持ちになります。
そして若い労働者階級諸君に途方もない贈り物を与えます。
彼ら、ホモでない若者が通えるホテルのオーナーになるのです。
投資はこれだけではありません。
ホモのための、男がお相手を勤める売春宿まで買います。
ひそかにのぞき穴を作って、
男たちのグロテスクな趣味を拝見しようという、
オーナーの特権を生かしました。

 ジャン=ポール・サルトルはこんな感じ。

1945年
サルトルにとって、この戦争は「いい戦争」でした。
有名になり、金持ちになり、
そして、彼の知的な魔力に魅せられた女性たちが
群がり寄ってきたのです。
ボーヴォワールはどうしたか?
「性的には引退したおんな」として振舞うことにし、
それだけではありません。
自分の教え子であるチャーミングな娘たちを、
サルトルのハーレムに紹介していました。

 もう日本にはほとんど存在しないタイプのマンガで、これはアタリでした。

     ◆

 それから、もうすぐ出版されるはずなのが、ステファヌ・ウエ(Stephane Heuet) 画によるプルースト『失われた時を求めて』のマンガ化(2007年白夜書房、中条省平訳、2800円+税、amazonbk1)。


(↑書影はフランス語版のもの)

 ネットニュースでは、初版は予約で完売、と報道されてましたが、さすがにそれはほんとかしら。フランスでは10年くらい前から刊行が始まり今は4巻まで発売、まだ完結してないそうです。評判がいい本らしいので楽しみ。

     ◆

 日本で読める海外作品というのは、たくさんある作品の中からセレクトして邦訳されるはずなので、ハズレは少ないはず。なのですが、思いっきりハズレだったのもありまして。

 ジェームス・ジャーヴィス/ラッセル・ウォーターマン(JAMES JARVIS / RUSSEL WATERMAN)『ヴォーティガンズ・マシーン ラスティとウィッグスのマジカル・アドヴェンチャー VORTIGERN'S MACHINE AND THE GREAT SAGE OF WISDOM』(2007年青山出版社、シラクラミキコ訳、1800円+税、amazonbk1)という本があります。

 どうも人形デザイナーの著者が、自分のキャラクター(日本でも販売されてます)を使ってマンガを描いてみた、というものらしいです。イギリスのマンガですが、オールカラー、BDタイプのりっぱな造本です。でも絵はともかく、ストーリーは箸にも棒にも。イギリスアマゾンの紹介欄には、著者のファンなら二冊買う、なんて書いてありますが、あくまでファン向けの作品でした。うーん失敗した。しくしく。

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November 10, 2007

鉄人ジャイガンター

 ドイツのパンクロック・バンドでジャイガンター(GIGANTOR)というのがいまして、これがまた来日公演をしたり、パフィの「アジアの純真」をカバーしたりしてる日本好きのバンドであります。彼らのアルバムに「ザ・ジェット・パック!」というのがありますが、さてこの絵は何か。

 「ジャイガンター」で「ジェット・パック」とくればもうこれは、鉄人28号が空飛ぶために背中にしょってるアレのことです。

 鉄腕アトムがアメリカに進出したとき「アストロ・ボーイ」になったことはよく知られていますが、鉄人28号も輸出され、「ジャイガンター」と名のっていました。

 アニメ版「鉄人28号」は1963年10月から放映開始されました。「鉄腕アトム」の放映開始から遅れることわずか10か月、アトムの成功を見てから企画を始めたはずですから、ずいぶん早いできあがりですねえ。

 アメリカに輸出された鉄人28号は、英語に吹き替えられ音楽もつけ直されて、1966年に放映されました。もちろん、金田正太郎くんはジミー・スパークス、敷島博士はドクター・ボブ・ブリリアント、大塚署長はインスペクター・ブルーパーと改名され、日本人じゃなくなってます。

 アチラでの評は、「騒々しく暴力的、無味乾燥で陰気」「おつむの弱いベビーシッター向け」というさんざんなものだったそうですが、人気はかなりあったらしい。

 ドイツのバンドがジャイガンターを名のったのにはモトネタがあって、カリフォルニアの「THE DICKIES」というパンクロック・バンドの歌う「ジャイガンター」から名前をいただいたということになってます。

 ディッキーズの「ジャイガンター」はこんな歌(YouTubeに飛びます)。

Dickies - Gigantor & You Drive Me Ape

 これこそアニメ「ジャイガンター」の主題歌です。パンクスがアニソンで盛り上がってるわけですな。そして、TV放映されたオープニングがこれ(YouTubeに飛びます)。

http://www.youtube.com/watch?v=ZlWaTAZUxUQ

 さらにアニメ本編は、アチラではビデオやDVDとして発売されてます。これはDVDのボックスセット。

Gigantor - Boxed Set 1 (Episodes 1-26)
Gigantor - Boxed Set 2 (Episodes 27-52)

 これをYouTubeにアップしたひとがいます。

・エピソード28:「TEN THOUSAND GIGANTORS!」の巻。
   Episode 28 - Part 1
   Episode 28 - Part 2
   Episode 28 - Part 3

・エピソード36:「THE SPACE CATS!」の巻
   Episode 36 - Part 1
   Episode 36 - Part 2
   Episode 36 - Part 3

・エピソード37:「RETURN OF MAGNAMAN!」の巻
   Episode 37 - Part 1
   Episode 37 - Part 2
   Episode 37 - Part 3

 音楽がハデで、日本語版よりイキオイがあっていい感じかもしんない。でも正太郎くん=ジミーの声は、違和感ありまくりです。どうしても高橋和枝の声(先代の磯野カツオもこのひとでした)が頭に残ってますからね。

 各エピソード、パート3の最後にクレジットがはいってますが、

Based on Characteres created by MITSUTERU YOKOYAMA and MARY SHELLEY

とありまして、横山光輝はともかく、メアリー・シェリーとはいったいどういうわけか。

 横山光輝は、鉄人28号のイメージは西洋甲冑騎士+フランケンシュタインの怪物から、と言ってますが、だからといってメアリー・シェリーをクレジットすることもないでしょう。

 想像するに、おそらくこのクレジットはTV放映のときじゃなくて、のちにビデオかDVDになったときに付け加えられたものでしょう。そして、「鉄人28号」にもフランケンシュタインの怪物が登場するエピソードがありますから、こういうクレジットにしたのじゃないかしら。

 メアリー・シェリーの死後150年以上たってます。そっちからは文句はこないでしょうが、もしかするとユニヴァーサルあたりから、ウチのフランケンと似てるやないか、とイチャモンつけられるかもしれない。そうならないように、このフランケンシュタインの怪物は、映画からじゃなくて小説からイタダイたものですよ、と宣言してるのじゃないかと。


※オマケ(YouTubeに飛びます)

実写版「鉄腕アトム」と「鉄人28号」
実写版「鉄人28号」ロングバージョン(主題歌つき)

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November 07, 2007

デスハンター/ゾンビー・ハンター/死霊狩り

 ゾンビを題材にしたマンガの先駆からもうひとつ。桑田次郎(現・二郎)/平井和正『デスハンター』は、1969年~1970年「週刊ぼくらマガジン」に創刊号から連載されました。

 
(↑今はマンガショップから発売されてます)

 講談社のマンガ月刊誌「ぼくら」は、1969年10月号で休刊。その後継誌として「週刊ぼくらマガジン」が創刊されました。講談社は少年向けマンガ週刊誌を「マガジン」と「ぼくらマガジン」のふたつ持つことになりましたが、戦略としては、「マガジン」読者を高校生以上に設定し、低年齢層には「ぼくらマガジン」を読んでもらおうと。

 ただし、当時の少年向けマンガ週刊誌は激戦区で、すでにサンデーとキングがあり、1968年創刊のジャンプは一年たって週刊化されたところ。さらに1969年にチャンピオンが創刊され、これも一年後に週刊化されます。これに対して「週刊ぼくらマガジン」はまる二年もたずに、1971年に休刊となりました。

 「ぼくらマガジン」は「マガジン」編集長の内田勝が編集長を兼任し、その特徴は変身ヒーローをそろえたことでした。超人ハルク、仮面ライダー、魔王ダンテ、バロム・1、タイガー・マスクなど。

 この中に『デスハンター』もあったわけです。『デスハンター』終了後に「週刊ぼくらマガジン」で始まったのも、坂口尚/平井和正『ウルフガイ』という変身ヒーローマンガでした。

 で、『デスハンター』ですが、これが幼い子ども向け作品かといいますと、決してそんなことはありません。

 ストーリーは、もとレーサーの青年が秘密組織にスカウトされ、無人島のジャングルで生き残るという過酷なテストを受けることになります。秘密組織の目的は、宇宙からの侵略者“デス”を暗殺すること。

 デスは緑色をした不定形の地球外生物。人間の体内に侵入するとその人間の意識を支配します。それだけじゃなくて、憑依された人間は超人的な怪力とスピードを持ち、頭を撃たれても死なない不死身の体を手に入れます。

 マンガとしての描写がすごくて、銃でアタマが撃たれる、腕はちぎれる、ひとは燃える、二つに折られる。さらに女性をムチ打ったり顔の皮をはぐような拷問も。これがクールでシャープな桑田次郎の絵で描かれるわけで、おそらく桑田次郎にとってもベストワークではないかと。

 この時期の平井和正は「人類ダメ小説」をテーマにしていましたから、『デスハンター』のラストでは、どんでん返しが待っています。価値観がひっくり返るという意味で、マシスン『地球最後の男』のラストにちょっと似てますね。

 『デスハンター』は、連載終了後比較的早く、1971年に朝日ソノラマサンコミックスで全四巻の単行本になりました。また平井和正の手で小説化され、『ゾンビー・ハンター 死霊狩り』として1972年ハヤカワSF文庫から出版されました。


(↑今はハルキ文庫)

 平井和正は当初からタイトルとして“デス”じゃなくて“ゾンビー”を考えていたそうです。ただしこの時期の“ゾンビー”は、映画でのモダン・ゾンビじゃなくて、西インド諸島のブードゥー教に伝わる「生ける死者」としてのゾンビです。ですからまだ、吸血鬼のイメージは合わさってなくて、人肉食もしませんし、咬まれることで感染もしません。

 小説版『ゾンビー・ハンター 死霊狩り』の続編は角川書店「野性時代」掲載されたあと、1976年と1978年、角川文庫から発行され全三巻で完結しています。

 『デスハンター』と小説版『ゾンビー・ハンター』の大きな違いは、そのラスト。小説ではゾンビー・ハンターの秘密基地が爆破されて終わりますが、マンガはその後日談まで語られています。

 その部分には正義の組織として「宇宙救済協会」という宗教(?)団体が登場してます。平井和正のそっち方面好きはすでにこのころからだったのですね。でも当時の読者のわたしは、まだ気づいてなかったなあ。

 1998年、『デスハンター』はマンガとして復活します。梁慶一の手により『死霊狩り ZOMBIE HUNTER』のタイトルで「月刊コミックビーム」に連載が始まりました。

 ただし、連載前半は原作どおりの展開だったのですが、後半になると平井和正の別作品を原作にしたマンガに。そして、梁慶一が「サンデーGX」に移籍して 『新暗行御史』を始めちゃったので、『死霊狩り』は未刊のままになってしまいました。単行本は4巻まで出てます。

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November 05, 2007

ゾンビな週末

 週末は、ひたすら荒木飛呂彦『ジョジョの奇妙な冒険』を読み直すつもりでした。ユリイカで荒木飛呂彦の特集を出すというので、それの予習ですな。

 今回できれば第三部終了までは読み進めようと思っておったのですが、二日かかっても三部の初めあたりまでしか到達できませんでした。というのも、いろいろ寄り道してたから。

 ジョジョには吸血鬼が登場しますが、TVで映画「バイオハザードⅡ アポカリプス」をやってたのでこれも見ちゃいました。こっちはゾンビ映画。

 TVにはミラ・ジョボビッチが出演して映画の紹介をしてました。今やってる「バイオハザードⅢ」の宣伝です。ところが彼女、ニコニコと愛想がよいのはケッコウなんですが、お顔がまるまるというかぱんぱんで、ずいぶん福々しくなられてました。こんな感じね。で、こっちが映画の中の彼女

 最近出産されたそうでして、このころ臨月じゃないですか。めでたいことではありますが、映画でのイメージとのギャップがスゴくて。これ宣伝になってんのかしら。

 「バイオハザードⅡ」は別にどうということもない作品でしたが、今、ゾンビ映画は流行してるみたいです。

 モダン・ゾンビ映画は、1968年、ジョージ・A・ロメロ監督『ザ・ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド』、そして世界じゅうでヒットした1978年の『ゾンビ』に始まりますが、その源流が、リチャード・マシスンの小説『地球最後の男』(I Am Legend、1954年)です。で、これもぱらぱらと読み直し。

 この小説では、(1)人間より吸血鬼のほうが多くなった状況設定と、(2)吸血鬼化=細菌による感染という現代的アイデアが導入されました。とくに(1)はスティーヴィン・キング『呪われた町』(1975年)やキム・ニューマン『ドラキュラ紀元』シリーズ(1992年~)でも踏襲されてます。

 じゃあマンガではどうなのかといいますと、1970年から1971年、週刊少年ジャンプに連載された、小室孝太郎『ワースト』があります。

 異常気象で世界じゅうが大雨となり、その雨にあたった人間は、死亡したあとゾンビとしてよみがえります。生き残った人間たちが協力してゾンビ=ワーストマンと戦うというお話。

 まだ映画『ゾンビ』も存在しない時代に、『ワースト』は、のちのゾンビ映画のフォーマットの多くを先取りしていました。

(1)人間よりゾンビが多くなった世界
(2)ゾンビによる人肉食
(3)咬まれることで人間がゾンビ化
(4)ゾンビ化=ウイルスによる感染

 ロメロ映画との違いは、ワーストマンは生前の姿をしていないことと、あのゾンビ歩きがない、ということぐらい。これも読み直してみましたが、じつに先進的な作品であったことをあらためて感じました。

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November 02, 2007

本気出せよ

 わたしのマンガの読み方というのは、著者の意図や背景を探るとか、構造を考えるとか、そっち方面であることが多くて、自分の生活や心情に引きつけて読むことは、実はめったにしません。こういう読み方は、心で読むんじゃなくてアタマで読んでるわけで、あまりおもしろそうじゃないように思われるかもしれませんが、それなりに楽しいんですよ。

 ところが、ひさびさにタイトルだけでずきーんと胸にくる作品がありました。青野春秋『俺はまだ本気出してないだけ』1巻(2007年小学館、590円+税、amazonbk1)。

 主人公は40歳をこえた男性。自分の父親、高校生の娘と同居の三人暮らし。妻がどうなったかは不明です。会社をやめてプーをしてましたが、突然マンガ家になろうと決心し、ハンバーガー店でバイトしながら、出版社にマンガ持ち込みを続けることになります。

 このマンガではいい年をしたオヤジがこんなことを言うわけです。「まだ本気出してないだけ」 ああ、この言葉を見てると身もだえてしまいます。オレがね、ちょっと本気出すとこんなもんじゃないよ、すごいんだよ。これはねー、周りに対するイイワケじゃなくて、自分に対するイイワケなんですよ。自分をだましてるの。こんなこと言うやつに限って、一生このイイワケを言い続けることになります。って、これはわたしだ。

 やる気があるんだかないんだか、という主人公を見てますと、何となく自分のようにも思えてきて、意味もなく腹が立ってきます。この後、主人公に成功してもらいたいという気もちょっとはするのですが、いや、やっぱそんなんじゃあかんやろ、こんなダメ野郎はいつまでもダメでいてしまえっ。ダメダメな主人公のわりにけっこうがんばってるじゃんという、いい話系に持っていくのは、おっちゃん許しませんっ。

 とまあ冷静になれず、アンビバレントな気分にひたれるマンガ。すごく気になるのは、わたしがケッコウな年齢だからなんでしょう。

 絵はすかすかで、ページ数のわりにエピソードも少なく、実にものたりない内容です。しかし、そこがまた「まだ本気出してないだけ」感が充満してます。つまり「まだ本気出してない」主人公を描く「まだ本気出してない」マンガ、というメタ構造、だったりして。

 著者はいくつなんだろうなあ。意外とまだ若いような気もするんですが。

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