書道マンガとはめずらしい
ウチの同居人たちは、目の前にこれだけ大量のマンガがあるというのに、なぜか同じマンガをくりかえし読んでます。オマエこないだもそれ読んでただろ。お気に入りがあるのはわかりますがねえ。
そういうわたしも、くりかえし読むマンガがありまして、未読の山を横目に見ながら、ついつい熱中して読みこんでしまう。よく手に取るのは、小林まこと『柔道部物語』と河合克敏『帯をギュッとね!』ですね。
いや別に柔道の経験はないんですが。二作とも楽しく読めるし、スポーツマンガは燃えるし、最後は勝利だし、イッキ読みにてごろな巻数だし。数年ごとに読んでます。
で、河合克敏の長編三作め(つくづく作品数の少ないひとです。それだけヒットメーカーでもあるわけですね)、『とめはねっ! 鈴里高校書道部』1巻(2007年小学館、505円+税、amazon、bk1)について。
タイトルどおり、高校書道部のお話。鈴里高校はスズリコウコウと読みます。スズリ=硯ですな。
主人公となる高校一年生男女ペアは、♂がガチャピンに似た目が眠たそうな帰国子女。♀が柔道全国二位のスポーツ美少女。先輩女子三人が、腕のいい部長、腹黒の陰謀家、もとスケバン(?)。そして気の弱い顧問教師。
あいかわらず、この登場人物のバランスが抜群にいいです。先輩のウチふたりがコメディリリーフ。きまじめな主人公ペアが先輩に振り回されるところで笑いをとります。
文化系クラブが舞台なのですが、どうもノリはスポーツマンガみたい。第二巻の予告には他校との勝負で「勝つのはどっちだ!?」なんて書いてあります。書道についてのウンチクを語りながら、勝った負けたが展開され主人公たちが成長していくのでしょう。王道だなあ。
実はこのあいだ、日本の書道少女が中国を訪れて、アチラの書道学校の少女と対決するというテレビ番組を見ましたが、これがけっこうおもしろかった。日本と中国でずいぶん書道も違うものですね。書道マンガといえば地味な印象ですが、マンガのほうもいずれ世界に進出したりする展開があるかもしれません。そこまで行くと盛り上がりそう。
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