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May 16, 2007

『ペルセポリス』アニメ化

 日本でも出版されているマルジャン・サトラピ『ペルセポリス』1巻(1400円+税、amazonbk1)2巻(1500円+税、amazonbk1)(2005年バジリコ)がアニメーション化されました。

 

 『ペルセポリス』の原著は2000年から2003年にかけてフランスで発行されました。イラン人女性の著者が、イラン・イラク戦争下の子ども時代、ヨーロッパへの留学、帰国、結婚、離婚、再度の出国までを描いた自伝マンガ。国家や戦争と個人との関係をアイロニックに描いた傑作。感動の書であります。

 これが著者自身の手でアニメーション化されています。1時間30分の長編アニメーションで、本日5月16日から開催されてるカンヌ映画祭のコンペティション部門に出品されてます。著者自身のブログによりますと、2月8日の記事であと3か月で完成、と書いてありますが、ちゃんと間に合ったのかしら。

 アニメーションの公式サイトはこちら。http://www.myspace.com/persepolislefilm マルジャン・サトラピさん、自画像に比べてずいぶんふくよかになられてますね。

 作品の多くの部分はモノクロで表現されてるようです。日本「アニメ」とはずいぶん違ったものになるのでしょう。原作の力が圧倒的ですから、きっとアニメーションも高い評価を受けるのじゃないかしら。

 作品の一部も見られますが、こんなシーンです。主人公マルジが街を歩いているとオッサンたちが声をかけてくる。スティービー・ワンダーやピンク・フロイド、「ジャイケル・マクソン」(←言いまちがいのギャグなんでしょうが、これって世界じゅうで言われてるダジャレなのか?)などのカセットテープを売っているのですね(ヤミで)。マルジが買うのは、アイアン・メイデンのテープ。

 彼女がマイケル・ジャクソンのバッジをつけて歩いていると、女性革命防衛隊のオバサンたちにつかまって問い詰められます。彼女は、これはマルコムXのバッジです、と言い逃れしようとします(←ここ笑うところよ)。イスラム革命後のイランでのお話ですが、この閉塞感は現代の日本を含めた世界じゅうで共感できるはず。

 このシーン、彼女のジャケットの背には「PUNK IS NOT DED」の文字があります。原作マンガにはなくて、アニメーションで新たに付け加えられた演出ですが、マルジ、あんたはかっこいいぞ。

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Comments

<ジャイケル・マクソン
現物に当たらずに推測でする発言というのは
真に危険だとは思うのですが・・・
これは「きた・しまさぶろう」や「エノケソ」
のようなパチモンという事なのでは・・・

Posted by: 流転 | May 16, 2007 10:59 PM

>ジャイケル・マクソン
関西人にとっては
「紀香のムコがMCやってる関西ローカルの深夜番組」
として既知の事実ですね。

ほら、ウィキペディアには三つも
1.「オールナイトフジ」に出演していたマイケル・ジャクソンのそっくりさん。
2.漫画「ドラえもん」の登場人物。
3.毎日放送制作のバラエティ番組「ジャイケルマクソン
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%82%A4%E3%82%B1%E3%83%AB%E3%83%9E%E3%82%AF%E3%82%BD%E3%83%B3

Posted by: トロ~ロ | May 17, 2007 03:34 AM

>ジャイケル・マクソン
言いまちがいにしてもパチモンにしても、少なくとも日本人とイラン人(とフランス人)にはギャグとして成立してるようですね。

Posted by: 漫棚通信 | May 17, 2007 01:14 PM

100%ズレますが~
チクマ秀版社『けんか葉隠』(かわぐちかいじ・宮田雪戯作)を
読んでおりましたら、215ページ3段目に
「俺は遠くから
 来た…
 もっと遠くへ
 行く…」
とのセリフが、出てきました。

主人公の学生丸橋忠也を慕う泰子の
「あなたの影に私の後姿を重ねたい」
「それはできない…」
「なぜ なぜできないの!?」
という会話のあとのセリフに使われています。

当然、宮田戯作が白土作品の影響下にあった?ことを
示しているようです。

Posted by: 長谷邦夫 | May 17, 2007 09:23 PM

情報ありがとうございます。宮田雪氏といえば、足立倫行『妖怪と歩く 評伝・水木しげる』文藝春秋1994年(のち文春文庫1997年、その時のタイトルは『妖怪と歩く ドキュメント・水木しげる』)の中では、水木先生にネイティブ・アメリカンのスピリチュアル文化を見せてました。かつては真崎守作品の脚本なども書かれてましたね。1945年生まれですから、まさに「遠くから」世代でしょうか。

Posted by: 漫棚通信 | May 18, 2007 01:40 PM

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