重い買い物
最近洋書づいてるので、またその話。
アメリカアマゾンをぶらぶらしていて、こんな本を見つけました。
■Paul Gravett 『Manga: 60 Years of Japanese Comics』(→アメリカアマゾン)
リンク先で表紙イラストを見てほしいのですが、アトム、かっこいいです。1945年以来の日本マンガの歴史を書いた本らしいのですが、そうかー、やっぱ戦前のマンガは無視されてて、手塚治虫をメインにした史観になってるみたい。ま、今は日本でもそういうことになってますから当然といえば当然ですね。アメリカアマゾンの読者レビューを見ると、かなり評判いいです。それにしても日本人でもなかなか書けない『日本マンガの60年』なんていう本をざっくり書いちゃうんだからなー、アッチの人は。
■Fred Patten 『Watching Anime, Reading Manga: 25 Years of Essays and Reviews』(→アメリカアマゾン)
こっちは日本アマゾンでも買えますが、リンク先はアメリカのほう。著者による日本アニメと日本マンガに関するエッセイ・レビューを集めたものです。これがなんと25年(!)ぶん。フレッド・パッテンというこの1940年生まれのオッサンは、1977年にアメリカ初のアニメファンクラブを主宰した、筋金入りのオタク。その筋では「神!」みたいなひとらしいです。最近はアニメアメリカ版のスクリプト・エディターなんかもしてます。
■Jonathan Clements, Helen McCarthy 『The Anime Encyclopedia, Revised & Expanded Edition: A Guide to Japanese Animation Since 1917』(→アメリカアマゾン)
日本アニメのエンサイクロペディア。867ページもある大著です。1917年から、というのがすごくて、ちょっと学術的なのかな。今のブックデザインは黒地に赤丸の前を飛ぶアトムですが、旧版の表紙イラストは白地に赤丸とアトムで、まんま日の丸を背負ったアトム。アトムが右向きと左向きの2バージョンがありました。
で、アメリカアマゾンのマーケットプレイスに注文してて、船便でやっと届いたのがこちら。
■Maurice Horn 『The World Encyclopedia of Comics』
小田切博『戦争はいかに「マンガ」を変えるか アメリカンコミックスの変貌』で、「基礎文献」と紹介されてたので買っちゃいました。
ただしこの本、初版以来やたらといろんなバージョンが出てまして、1976年にはハードカバーの一巻本とか二巻セットとかがあって、これがその後ペーパーバックになったあと、1983年には図書館用に分冊の六巻セットが発売されてます。1998年には加筆された新版がハードカバーで発売され、図書館用のものは七巻セットに変更された上にバラ売りもされたりして。しかもすべてが新刊では手に入らなくて古書で買うしかないので、これらの古書がずらっと出てくるともう、どれを買ったらいいのかわからなくなります。
で、わたしが買ったのがこのバージョン(→日本アマゾン、→アメリカアマゾン)。1998年発行、Comprehens Editionの総1061ページのものです。日本アマゾンでは法外なマーケットプレイス価格がついてますが、これはちょっとなあ。わたしはアメリカアマゾンのマーケットプレイスで13ドルで買いました(送料がプラス10ドル)。ただし「PALM BEACH COUNTY LIBRARY」なんつーハンコが押してあったりして、大丈夫なのか、これ。
受け取った同居人が、オマエハ何ヲ買ッタノカーッ、と職場のわたしに電話をかけてきたくらい、でかくて重いです。ハードカバーで3.5kgあります。
内容は、作家・作品をアルファベット順に並べた、まさに百科事典。項目は1400以上。日本人作家・作品も多く含まれてて、突然ちばつやとか杉浦茂とか園山俊二の絵がでてくるのが楽しいです。
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