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March 23, 2007

『愛と誠』と『ワイルドアームズ』

 先日、ながやす巧/梶原一騎の1973年作品、『愛と誠』のエピグラフについて書いたところ、コメント欄で情報をいただきました。PS2ゲーム『ワイルドアームズ ザフォースデトネイター WILD ARMS the 4th Detonator』のオープニング画面に、その英訳が流れているぞと。どうもありがとうございます。

 ゲームを年間に1本ぐらいしかしないワタクシではありますが、日本でただひとり、梶原一騎/ネルーの関係を調べてる人間としまして、この情報は無視できません。

 というわけで、買ってしまいました。PS2ゲーム。何やってんだろうね。

 モトネタのエピグラフがこれ。

愛は平和ではない
愛は戦いである
武器のかわりが
誠実(まこと)であるだけで
それは地上における
もっともはげしい きびしい
みずからをすてて
かからねばならない
戦いである——
わが子よ
このことを
覚えておきなさい
 (ネール元インド首相の
   娘への手紙)

 以前にも書きましたように、わたしはこの言葉、ネルーの書いたものではなく、梶原一騎の創作と考えております。

 そして、『ワイルドアームズ ザフォースデトネイター WILD ARMS the 4th Detonator』のオープニング画面を何回も見直して、読み取った英訳がこれ。一瞬しか流れないし、フリーズとかできないんですよ。

Love is no peace.
Love means fighting.

Fight desperately by the faith,
instead of weapons.
'Cause love is the most intense in this world.

Children,
engrave it on your heart.

 おお、なかなかにかっこいいぞ。

 でも、さすがにこれがネルーの書いた文章とは思えません。だいたい、「children」と複数形はなかろう。ネルーにとって、わが子はひとりだけのはず。この英文から和訳して、上の日本語の文章になるとは思えないし。やっぱ、ゲームを作るときに、日本語から「英訳」したものでしょう。

 でもゲームの発売が2005年。梶原一騎の文章が、実に30年ぶりに復活してるんだから、たいしたものであります。

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