『愛と誠』と『ワイルドアームズ』
先日、ながやす巧/梶原一騎の1973年作品、『愛と誠』のエピグラフについて書いたところ、コメント欄で情報をいただきました。PS2ゲーム『ワイルドアームズ ザフォースデトネイター WILD ARMS the 4th Detonator』のオープニング画面に、その英訳が流れているぞと。どうもありがとうございます。
ゲームを年間に1本ぐらいしかしないワタクシではありますが、日本でただひとり、梶原一騎/ネルーの関係を調べてる人間としまして、この情報は無視できません。
というわけで、買ってしまいました。PS2ゲーム。何やってんだろうね。
モトネタのエピグラフがこれ。
愛は平和ではない
愛は戦いである
武器のかわりが
誠実(まこと)であるだけで
それは地上における
もっともはげしい きびしい
みずからをすてて
かからねばならない
戦いである——
わが子よ
このことを
覚えておきなさい
(ネール元インド首相の
娘への手紙)
以前にも書きましたように、わたしはこの言葉、ネルーの書いたものではなく、梶原一騎の創作と考えております。
そして、『ワイルドアームズ ザフォースデトネイター WILD ARMS the 4th Detonator』のオープニング画面を何回も見直して、読み取った英訳がこれ。一瞬しか流れないし、フリーズとかできないんですよ。
Love is no peace.
Love means fighting.Fight desperately by the faith,
instead of weapons.
'Cause love is the most intense in this world.Children,
engrave it on your heart.
おお、なかなかにかっこいいぞ。
でも、さすがにこれがネルーの書いた文章とは思えません。だいたい、「children」と複数形はなかろう。ネルーにとって、わが子はひとりだけのはず。この英文から和訳して、上の日本語の文章になるとは思えないし。やっぱ、ゲームを作るときに、日本語から「英訳」したものでしょう。
でもゲームの発売が2005年。梶原一騎の文章が、実に30年ぶりに復活してるんだから、たいしたものであります。
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