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January 17, 2007

マンガを買う

 かつてマンガとの出会いは一期一会でした。

 出版の情報も、雑誌や新聞の広告しかない時代、マンガを買うには書店での偶然の出会いに期待するしかありませんでした。ですから、毎日のように本屋さんに通っていたこともあります。当然店によって品ぞろえが違いますから、複数の書店をチェックするのは基本ね。

 ちょっと気になる本を見かけたら、迷わず買うべし。次に行ったときはその本は「必ず」存在しなくなっています。そこで買いのがしたらもう終わり。

 あとから、あんなの出てたんだーと知ることがあっても、さすがに次々と新刊が出ますから、わざわざ注文してまで買うことはそんなにありません。というわけで、根性のないわたしの本棚は、欠けてる本や巻ばかりです。

 20世紀末にアメリカのアマゾンを使用し始め、いやー便利なものができたなあと感心してました。リトル・ニモのコンプリート版とかタンタンの未邦訳モノとかアメコミのTPBとか、けっこう買ったのですが、なんせトラックと船便をつかうものですから注文から到着まで1か月。忘れたころにやってくる感じ。

 そして21世紀になってアマゾンが日本に進出してから状況が激変しましたね。

 ネット書店の発展と共に、各種出版情報がネット経由でどんどん手にはいるようになりました。出版社もそうですし、情報をまとめたサイトもあります。個人サイトのクチコミも役に立つ。

 で、その場でネット書店に注文してしまえば早ければ2日で手もとに届いちゃうのですね。買いのがし率は思いっきり減りました。もちろんリアル書店にも行くのですが、そこで見かけた本の情報をネットで調べてから後日買う、なんて行動もとるようになりました。市中の本屋さん、もうしわけないっす。過去に通ってた書店もずいぶんつぶれちゃったなあ。ちょっとはわたしにも責任あるかしら。

 古書店にも行きますが、以前より頻度が減りました。マメに通ってお宝本をさがそう、という気力が乏しくなってますね。古本屋さんに行くからには何か目的をたてるほうがいい。

 初期の内田春菊は全部集めてましたが、彼女の絵が変わっちゃったとき、目の輪郭を閉じるようになったときですね、そこからどうも違うような気がして買うのをやめちゃった。でもある時、やっぱ内田春菊は読んどかなあかんやろ、と思い直しました。そこで、内田本は古書店で集める、と決心しまして、ブックオフとかに行くたびにチェックして、さすがベストセラー作家ですから古書店でもよく見かけます。ほぼそろったかな。著者にはすみませんねえ。今ではちゃんと新刊本を買ってます。

 古書店でもどうしても手に入らないのもけっこうあります。サラ イネスがサラ・イイネスだった時代の「大阪豆ゴハン」全12巻のうち、欠落してるのが数巻ありまして、後半の巻はなかなか古書店では見つからない。かといって、数冊だけネットオークションで落とすのもむずかしいなあ、と数年来さがしておりましたところ、昨年秋からコミックパークでオンデマンド出版されることになりました。

 ちょっとお高いけど、ぽつんと欠けてるマンガを手に入れるにはいいサービスです。というわけで、「大阪豆ゴハン」最終12巻ゲット。次女・美奈子とオオシミッサンの恋愛の結末をやっと読むことができました。

 マンガの買い方にもいろんなバリエーションができたものです。次に来るのは、オンラインでマンガを買ってモニタ上で読む、というやつでしょうか。まだやったことないけど。

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Comments

はじめまして、とあるニュースサイトから流れてきました。

>コミックパーク
こんなサービスがあるんですねぇ。
ワタシも古本屋を覗くと「大阪豆ゴハン」の後巻を探しては買っておりました。
しかし、11巻だけがここ何年探しても売っておらず、同じようにオークションで買おうかどうしようか悶々としておりました。

さすがに表紙がないようですが、これを買って11巻を読み、またゆっくりと古本屋で11巻を探したいと思います。^^

Posted by: あぷろ | January 18, 2007 02:06 PM

コミックパーク、最近はずいぶん品ぞろえが豊富になりました。今回のモーニング連載作品復刊は、そそられる作品がけっこうあります。

Posted by: 漫棚通信 | January 18, 2007 08:55 PM

「本との出会いは一期一会である」というのは、かつて星新一氏のエッセイにございました。曰く「書店で興味を引いて手に取った本を買うか買わざるか迷う事があるが、必ず買うべきである。その機会を逃せば二度と見る事ができない。」まさに仰るとおりで、高くて迷って買い損ねた本を20年かかって探し続け、ようやくネット時代になってから、古本屋のサイトで見つけて入手した事があります。
星新一氏は、そのほかに「流行に乗った俗っぽい本ほど寿命が短く、機会を逃すと、再版されることもないうえに、古本屋で見かける事もなく、二度と入手できない。」と仰ってます。
書店でしか本を購えない時代、まさに仰るとおりでしたねー。
そして。
嗚呼、今宵もアマゾンを覗かずには居られないのでした。

Posted by: トロ~ロ | January 19, 2007 03:49 AM

「流行に乗った俗っぽい本」を買い続けてその存在を後世に伝えるのは、もしかしたらネットでバカ話を書いてるわれわれの責務かもしれませんね。キモに銘じておきます。

Posted by: 漫棚通信 | January 19, 2007 07:57 PM

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