鉄チン28号と鉄マン28号
夏目房之介に「鉄のギャンブラー」というマンガ作品がありまして、「漫画スーパーギャンブル」1979年5月号掲載。鉄人28号が股間より波動砲型のペニスを出して「鉄チン28号」と叫ぶオチのパロディマンガ。
これをもっと過激にエロく描いたのが石川賢。夏目のマンガとほぼ同時、「週刊漫画ゴラク」1979年4月から6月にかけて連載された「宇宙長屋」の一篇に、「鉄マンロボット」という回があります。ここに登場するのが鉄マン28号。この巨大ロボット、鼻が鉄のペニス、股間に鉄のペニス、手の十本の指がすべてペニス。敷魔博士のつくったこのロボットが、ヌードの女性型巨大ロボット(←ダイナミックプロ系セルフパロディ)とくんずほぐれつして戦うお話。
わたしはこの「宇宙長屋」が大好きでした。SF、パロディ、ギャグ、エロという当時のニューウェーブは、石川賢にとっても居心地が良かったのじゃないかしら。しかもこの作品、著者が青年誌で楽しみながらのびのび描いてるのが伝わってきます。最近のシャープな線のマンガとはまた違った魅力がありました。
石川賢が亡くなられたそうです。ご冥福をお祈りします。
Comments
石川賢氏には、山田風太郎を全部マンガにしてもらいたかったのに。58歳若すぎる。急性心不全は、働き過ぎだったのでしょうか。残念です。
Posted by: momotarou | November 17, 2006 08:48 AM
つい二日ほど前に雑誌で連載中の作品を読んだばかりなのに・・・
無念ともなんとうも言い表せない喪失感です・・・
Posted by: 流転 | November 16, 2006 11:31 PM