エロ本とマンガ
エロ本(←エロビデオも含めて)とマンガはちょっと似てるというお話。
どこが似てるかといいますと、コレクションされる、貸し借りされる、譲渡される、結婚するとき処分される。あと、いつか買わなくなる日が来るかもしれない。
結婚するとき、わたしもさすがにエロ本とエロビデオはかたづけましたね。ビデオのほうは未婚の友人のところを巡り巡るわけですが、エロ本は、そのひとにとっての秘蔵の一品は別にして、ほとんど捨てられちゃうのかな。
わたくし、恥ずかしながら、かつて1970年代末から、フランス書院ハードカバー時代の洋物邦訳エロ本(トー・クンとかノーマ・イーガンですな。と言ってもわからないひとのほうが多いか)を大量にコレクションしてましたが、結婚するとき、すべて古本屋に二束三文で売っちゃいました。でも、団鬼六と千草忠夫だけはこっそり隠し持っておりました。まだあります。見つかるとちょとやばいです。
結婚したのち、エロ本を買わなくなるかというと、これがそうでもないんですね。まあ、ぽつぽつとそれなりに買うわけですが、最近はもうごぶさた。いやこないだ買ったっけ。
で、マンガ。
ひとに聞くかぎり、男性も女性も、結婚するときけっこうマンガも処分してるみたいですね。わたしはマンガを処分するというようなことは考えもしませんでしたが、これは特殊なケースなのかな?
みんな「マンガを卒業」とかいうことばが頭をよぎるのか、新居にマンガはまずいと思うのか。
でもって、結婚してしばらくしてから、夫婦ともお互いに、あ、マンガ買ってもいいんだと気がついて、かつてのコレクションを買い直したりしてるらしい。ごくろうさまです。
でも、こういうのがマンガ購入をやめるきっかけになるのかしら。
いやね、買い始めたマンガのシリーズを途中で購入中止することはめったにないのですが、過去にも、「美味しんぼ」は65巻まで(今は95巻か、すごいなあ)、「パタリロ!」は64巻まで(こっちは今、79巻だよ)みたいに、買うのやめちゃったのもあります。別におもしろくなくなったわけではないのですが、もういいかなあ、なんて。
実はそれと同じパターンで、最近書店で、いがらしみきお「ぼのぼの」28巻を見かけるたびに、買おうかどうしようか迷っておりますのですよ。ここでこの巻を買わなかったならば、将来もずっと買わなくなりそうだなあ。ああ悩ましい。
こういう選択を続けていると、いつか自分もマンガ買わなくなっちゃうのか。その先にはもしかすると、煩悩から解脱した、穏やかでシアワセな世界が広がっているのか。
ま、落語のマクラじゃありませんが、エロ本とマンガなんてえものは、あったってなくったっていいもの、じゃなくて、なくったってなくったっていいものです。でもそれを買い続けるのはオタクの意地と矜持、じゃなくてたんに好きだからですが、やっぱ敵であるところの、お金とスペースがこんなことを考えさせるのであります。
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