第10回手塚治虫文化賞発表
今朝の朝日新聞で、第10回手塚治虫文化賞の受賞作が発表されました。
大賞:吾妻ひでお「失踪日記」
新生賞:ひぐちアサ「おおきく振りかぶって」
短篇賞:伊藤理佐
特別賞:小野耕世
大賞は予想通り、テッパンでしたね。著者は失踪していてもマンガ家であり続けるところがすごい。「マンガ×人生」を描いた奇跡的な作品。
「おお振り」はたしかに新しくて楽しいのですが、わたしのような、作品に完成度を求める読者からすると、「登場人物の区別がつかない」「どこで何がおこっているのかという空間表現がもひとつ」なのがちょっと。あと、月刊連載のこのペースで結末までたどりつけるのか、気になるところであります。一試合完全燃焼?
伊藤理佐は、今、1989年発行の「お父さんの休日」ひっぱり出して来ましたが、絵、変わりましたねー。当時はこんな80年代調だったんだ。あたりまえですが、今のほうが断然面白いです。
小野耕世は、わたしにとって真崎守と並んで、勝手ながら師匠と思っている人物なので、タイヘンうれしい。かつて「SFコミックスの時代」お目当てにSFマガジンを買ってました。ジョー・サッコ「パレスチナ」を翻訳中だそうですが、ああっ、原書を途中まで読んで投げたままだ。翻訳出るのを待ってようかな。
みなさま、受賞おめでとうございます。
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