「格闘探偵団」と自閉症
小林まことがデビューから延々と描き続けている、プロレスラー東三四郎の物語。今回同時発売された「格闘探偵団」4・5巻で、探偵編終了です。
プロレスがしたいのに、心ならずも私立探偵となってしまった三四郎、相変わらず暴れさせたら地上最強です。今後またレスラー復帰するみたいですけど、今、格闘技ブームだからなあ、も一度リングに上がった三四郎は見てみたい。
4・5巻は「走れ!タッ君」とサブタイトルがついてます。今回三四郎とタッグを組むのが、10歳の自閉症児、タッ君です。
タッ君はセンメンキとしかしゃべらない。一日二時間走らないと機嫌が悪くなる。水を飲むのが大好き、だけど飲みすぎると吐いちゃう。彼が誘拐されて三四郎が絡む展開です。
自閉症の少年をマンガに登場させて、気負いなく、ごく普通に笑わせ、泣かせ、感動させる。手練の技であり、かつココロザシが高い。小林まこと、エライ。
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Comments
コメントありがとうございます。マンガに限らずフツーというのがなかなかできないことなんですよ。自分の経験からしても、けっこうかまえちゃいまして、いつも反省してます。
Posted by: 漫棚通信 | February 02, 2006 08:18 PM
私は児童相談所に勤めていて、自閉症のお子さんに、お会いする機会が多いのですが、小林まことの自閉症理解は、ほぼ正しい。最後の「この子は、いい人と悪い人を見抜く能力がある云々」(本が手元にないので、正確ではありません)は、ちょっと、障害者=善みたいな感じで、まちがい。脳に障害があるので、自分の行動の善悪もわからないのですから、善人、悪人の区別はつきません。しかし、「光とともに」よりも、何倍もいい。娯楽マンガに、「障害者」が、どんどん登場することが、「ノーマライゼーション」の推進につながると思います。なんてね。「リアル」もいいなー。
Posted by: momotarou | February 01, 2006 08:54 AM