正月マンガ
年始には寝っころがって、旧作マンガをぱらぱらと。河合克敏「帯をギュッとね!」全30巻などを読み直してました。
1988年末から1996年まで長期連載された人気マンガ、いやー久しぶりでしたが、お気楽かつ熱血で楽しいわ。特訓→試合→特訓→試合の古典的ジャンプ型構造です。格闘技はマンガにしやすくていいねー。集団ヒーローモノだし、ラブコメだし、お笑いもいろいろ、桜子の試合には思わず爆笑。池上遼一とか花輪和一などのパロディとかもあってちょっと驚きました。
年始は書店に行ったって、年末とあんまり変わんないしなあ、とは言うもののやっぱり行っちゃうわけですが、たまたま見つけて本年最初、1月3日に買ったマンガ。飛鳥新社「JAPON」というアンソロジーです。
フランスのマンガ家を日本に招いて地方に滞在させ、その体験をもとにマンガを描いてもらうというもので、同時に日本人作家の作品も掲載。参加したのは以下のヒトビト。
安野モヨコ、五十嵐大介、松本大洋、谷口ジロー、高浜寛、花輪和一、沓澤龍一郎、ニコラ・ド・クレシー、ダヴィッド・プリュドム、ジョアン・スファール、ファブリス・ノー、オレリア・オリタ、エマニュエル・ギベール、シュテイン&ペータース、フレデリック・ボワレ、エティエンヌ・ダヴォドー。
このアンソロジー、海外でも発売されるらしいのですが、日本勢は、なんだかなあ、古キヨキ日本、みたいなものに固執しすぎ。安野モヨコが「さくらん」ふう。谷口ジローが昭和28年の山陰の漁村を舞台にした短篇。五十嵐大介が岩手のチャグチャグ馬コのお祭り。松本大洋が民話ふう。とくれば、ちょっとかたよってないかい。編集の問題かな。
いっぽうのフランス勢は、ああこれはもう、テーマはすべて「フシギの国ニッポンにたたずむフランス人であるところの私」でありまして、もしかしてコイツラ、世界中どこに行ったとしても自分にしか興味がないな。
マンガというジャンルで、物語を語ろうとする日本と、自分を語ろうとするフランス。ずいぶん対照的な構成になりました。
面白かったのは、「完成されてないキャラクター」が語り手となるニコラ・ド・クレシーの作品と、自分をワニの似顔絵で描くジョアン・スファール。なかなかの悪意がよろしい。買うかどうか迷ってたジョアン・スファール「プチバンピ」を読んでみることにしました。
Comments
新年明けましておめでとうございます、昨年はいろいろとお騒がせいたしました。
ところで、例の「我ら遠くから~」の出典について夏目房之介先生がご自身のブログに「真相」をかいておられます。くわしくは直接お読みいただくのが良いとおもいますが、なんと!知人の方を介して白土先生に直接伺ったところ、画家ゴーギャンの絵のタイトル(?)からインスパイアされた白土先生の創作!!なのだそうです。
Posted by: 流転 | January 07, 2006 04:07 PM