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March 07, 2005

「20世紀少年」をきっちり読み直す(その1)

 以下、思いっきりネタバレします。未読のかたはご遠慮ください。

 ここ数日、浦沢直樹「20世紀少年」を読み直しておりました。きっかけは、今回発売された18巻ラスト。おいおい、“ともだち”はフクベエだったんとちゃうんかーい。どないなっとんねん。というわけでね、きっちりとね、読み直してみようかと。連載終了までは待っとれんぞ。

 ただし、展開にアヤシイところがあっても、作者の設定・記述ミスなのか、仕掛けられたトリックなのかがわからないんで、そこが難しいところです。


(1)ケンヂの過去。時系列で。

 まずケンヂの誕生日から。

 浦沢直樹は1960年1月生まれ。ケンヂの誕生もその前後であることはまちがいない。

 1959年夏、ケンヂが母親の腹の中にいたことはわかっています(2巻8話)。17歳になったカンナが、ケンヂの誕生日に記念碑にラーメンをお供えしたのが2014年冬です(5巻8話)。マンガ内でそのまま季節が変わらずに2015年になりましたから、ケンヂの誕生日は1959年12月ごろとなります。この1959年はマンガ週刊誌としてサンデー、マガジンが創刊された年でもあり、作者としても思い入れがある年なんでしょう(6巻4話)。

 次に、小学2年生のころ、ケンヂが姉キリコと映画「ゴジラの息子」を見に行ったのが、1967年(2巻10話)。みんな半袖の服を着てるからおそらく夏。でもねー、「ゴジラの息子」はお正月映画だったから、1967年でも12月の公開だよ。

 困ったなあ、このシーン。冬でも半袖だったか、ケンヂのモノローグが全部マチガイだったと考えるかしかありません。「ゴジラの息子」は、後日成人したキリコが懐かしんで見てる(11巻9話)から、それなりの伏線であるわけで、すっきりしないなあ。

 さて問題の1969年夏。ケンヂたちは小学4年生です。

 マンガ内で日付がハッキリしているのが、1969年7月20日夜、ドンキーがケンヂの家にTVを見せてもらいにやって来ます(1巻6話)。アポロ11号の月着陸を見るためですが、結局ケンヂは寝てしまった。

 この年は7月19日が土曜日で、終業式のところが多かったようです。アポロ11号着陸船イーグルの月面着陸が7月20日午後4時17分(日本時間21日午前5時17分)。まあ、普通の小学生なら寝てる時間ですね。しかし21日の昼には、もっと注目すべきシーンが世界中にリアルタイムで放映されました。アームストロング船長が自分の足で月に立ったのです。

 7月20日午後10時56分(日本時間21日午前11時56分)のことです。その後、アームストロング船長とオルドリン宇宙飛行士が月面で船外活動。この時間帯こそ、日本では真っ昼間。みんなTVにかじりついていました。でも、ケンヂたちはあきちゃったよう。

 7月21日、ケンヂ、マルオ、ヨシツネが目をしょぼつかせながら話してるところへ、TVを見ていたドンキーが、興奮して走ってくる。彼だけがアームストロングが月に立ったのをリアルタイムで目撃しました。

 そこに、顔の登場しない少年が話しかけます。少年時代の“ともだち”の初登場です。“ともだち”はアームストロングやオルドリンじゃなくて、月周回軌道に残されたコリンズ宇宙飛行士のほうに共感しています。

 こらこら、“ともだち”、この歴史的な日にTVも見ずに何をしておる。すっかりあきちゃったケンヂたちとは違って、あんたはコリンズに思い入れ、あんだろっ。

 以下次回。

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Tracked on March 26, 2005 at 12:50 PM

Comments

遠藤賢司 / カレーライスは、僕には、意味が分からないけど、ほんわかとしたメッセージソングです。主人公の名前や、歌詞の内容からして、何か関係あるんでしょう。
高田渡さんが亡くなってしまいましたね。ご冥福をお祈りいたします。

Posted by: ばにょー | May 30, 2005 at 10:29 PM

エンケンといって、顔の恐い役者を思い浮かべちゃだめ。初期に生ギター1本、のちにロックに転じた遠藤賢司こそエンケンであります。当然「20世紀少年」の主人公の名はエンケンから貰っておりますのですよー。エンケンが出演してたNHKの佐々木昭一郎のドラマを思い出しちゃいました。って、誰もついて来れない話題ですいません。

Posted by: 漫棚通信 | May 30, 2005 at 11:31 PM

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