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December 20, 2004

あまりにフツー「ガラスの仮面」42巻

 美内すずえ「ガラスの仮面」42巻を読んで、何に驚いたかって、そのあまりの変わらなさ。

 そりゃま、ケータイが出てきて衝撃、とか、登場人物のファッションはいつの時代やねんってなツッコミもできますが、この巻のスゴイところは、大きな盛り上がりのあとの地味な展開を地道にやっているところ。

 40巻が1993年発行。41巻が1998年。今回の42巻が6年ぶりなわけですから、発行自体がビッグニュースになるような作品です。まして40・41巻の最高のクライマックス、宗教的アッチニイッチャッタ?展開のあとを受けての42巻。これは読者期待するでしょ。何がおこるのか。

 ところが、この巻、いつものガラスの仮面でした。マヤは「いつものように」紫のバラの人にふられて落ち込み、桜小路くんにはげまされて復活してるし、大事故にまきこまれても平気。真澄さまは桜小路くんに嫉妬の炎をメラメラと。亜弓さんは「いつものとおり」の珍特訓。今回は部屋の環境を昔風にして、食事も肉・魚禁、そしてオリンピック並のトランポリン。いつもと同じだ。

 (フツーとはいっても「ガラスの仮面」世界でのフツーではありますが)6年待ってこのフツーさは、かえって驚きです。悠揚せまらぬ堂々たる展開(悠揚せまらぬすぎ)。紅天女の試演や本公演まで期限を切ってのラストスパートです。雑誌やプラチナ増刊版の展開によると姫川亜弓はこれから○○するはずですが、ホントにそうなのか。さらにこの刊行ペースでホントに完結するのかという心配をしながらさらに6年(?)、克目して待つべし(泣)。

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