純クレ完結:読者年令限定マンガ
松苗あけみ「純情クレイジーフルーツ(21世紀篇もう一度夢みたい!)」が2巻で完結。最初の「純情クレイジーフルーツ」が1982年ぶ〜け連載。次の「純情クレイジーフルーツ続編」が1985年から1988年にぶ〜け連載。でもって、今回の21世紀篇がヤングユー2001年から2004年連載。
あいかわらずのドタバタコメディで、へらへらと読めて面白いんですが、進歩がないと言えばそのとおり。十年一日どころか二十年一日ですなあ。でもマンネリも味なわけで、これはこれでOKです。
しかーし、少女マンガの王道が恋愛であるとすると、21世紀篇で恋愛(のようなもの)をするのは独身の沢渡くん、梅本竹子、実子の弟。主役(のはず)の実子は38歳で3人目の子供を妊娠し、えらいこっちゃがなー、とおたおたしてるだけ(3人目てのはタイヘンなのよ、イヤホンマ)。これを読む読者てのは何歳なんだ。
私自身は最近の続編ブームはどうかなあと感じておるのですが、特に純クレ21世紀篇のような作品は新しい読者を獲得することをめざしているとは思えない。読者は原作品の読者に限られるのじゃないか。元の作品が長期連載だったので読者層が厚いとはいえ、読者の平均は登場人物と同い年の38歳前後か。若い読者が1988年に15歳だとして、現在34歳、高年齢読者は1982年に18歳だとして現在40歳(わたしのようなオタク読者はまあ想定外)。彼女らがヤングユーの読者かどうかは知りませんが、このあたりをねらっているのはたしか。
マンガ世代の高年齢化に伴い、こういう読者年令を限定したマンガが増えていくんでしょうねー。
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