「ハッピー・マニア」の設定を読む(その1)
青木光恵「スウィート・デリシャス」が4巻で完結。これ「フィール・ヤング」に連載されてたんですよねー。主人公・コトエリは1巻で23歳、最終4巻では25歳の設定でした。
恋愛とセックスを求めて彷徨する女性の話で「フィール・ヤング」連載といえば、先行作は安野モヨコの「ハッピー・マニア」。そういえばシゲタカヨコも「25ans(ヴァンサンカン)キーック」とか叫んでたからコトエリと同年代のはず。で「ハッピー・マニア」全11巻を設定に注目して読んでみました。
(以下テキストは文庫版じゃなくて「フィールコミックスゴールド」版のほうです)
○シゲタの年齢
主人公・重田加代子は1巻の1話(1995年8月号)の時点で24歳の設定でした。作者・安野モヨコと同い年。2巻5話(1996年2月号)は1996年の初詣のお話でしたから、少なくともここまではマンガ内の時間の流れと現実の時間の流れは一致していました。ところが6巻26話(1997年12月号)でタカハシの実家にあいさつに行ったとき25歳。現実時間より1年は遅れています。こりゃマンガじゃよくあることでしょうがない。8巻36話(1998年11月号)で26歳。9巻47話(1999年12月号)でウエイトレスとして就職するときも26歳。現実時間とは2年ずれてしまいました。
7巻32話(1998年7月号)に誰かの履歴書が出てきます。就職面接をうけているのはシゲタですから、彼女の履歴書と考えたいのですが、平成7年(1995年)明治大学文学部演劇学科に入学してる。このとき大学4年生。マンガの中の時間はもっと遅れてますから2年生ごろですので、残念ながらシゲタの履歴書ではありません。(それにしてもこの履歴書のヒト、中学校を2年間で卒業したことになってます。履歴書はずぼらに書いちゃいけません)
○シゲタの職歴
1巻1話で「BOOKSタナカ」の書店員。ただし1カ月前に「女ばっかの職場をやめて」就職したばかり。以後、通販の電話受付、化粧品販売、陶芸家見習、スーパーで食品販売、書店員出戻り、ホステス、編集プロダクション雑用、ウエイトレス。以前に「にこ弁」(弁当屋?)に勤めてたこともあるそうです。
○シゲタの家族。
シゲタの出身地はどうも東京都昭島市。5巻24話(1997年10月号)のとき父親は51歳で職業・旅人、持病・通風。母親は宗教のヒト。弟・タケシは元ヤンキーでタカハシと同い年。弟の妻もいわゆるヤンママで、双子の子持ち。11巻60話(2001年4月号)でオーストラリアに移住することに???
○タカハシのこと
本名・高橋修一。1巻1話登場の時20歳。シゲタより4歳下です。シゲタと知り合って1カ月。1巻4話(1995年12月号)で「来年シューショク」と、初めて学生のバイトでかつ3年であることがあかされます。2巻5話(1996年1月号)になって実は金持ちで、2巻8話で東大の学生だったと。中高は私立。なぜ本屋のバイトしてたかは謎です。9話(1996年6月号)でアメリカ留学。
以下次回。
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