悲観したものでもないよ
オルタナさんのところも一知全解さんのところもマジメに悲観されております。現実に日本マンガの消費量が減ってる、マンガ家志望者数が減ってる。しかも昔のマンガのほうが面白かった気がする。でもね、そんなに悲観しなくても。
個人的なことをいいますと、もう10年以上も前のことアメコミの原書を読んでみようとて、まだ日本語訳のなかった「バットマン:ダークナイト・リターンズ」をとりよせて四苦八苦しながら読んでみたところ……面白い! すでにそのとき旧作のはずのこの作品は、それまでわたしが読んできた山のような日本マンガを含めても、オールタイム・ベストワン級の爆弾でした。なーんだ、日本マンガが世界一なんてことないじゃないか、世界にはわたしの知らないオモシロマンガがいっぱいあるに違いない。これは明るい展望でありました。
とはいえ、英語を読むのはつらいもの。「WATCHMEN」は読みとおせなかったので、結局日本語訳で読みました。アラン・ムーアの英語は難しいよ。今でも未読の海外マンガはいっぱい積ん読になってます。いわゆるメインストリームのアメコミも全貌をまったく知らないし。
海外マンガを読んだあと、日本マンガを読むと世界が違って見える。ひるがえって日本マンガを見てみると。こっちはこれで、なんと読みやすいんでしょ。流れるように読める文法を作り上げた日本マンガは、読みやすさで考えるなら世界一。何百ページだろうが、あっという間に読めちゃいます。そして心理描写をさせるなら、日本の少女マンガこそ世界一でしょう。
わたしはマンガ業界人じゃなくて単なる読者ですが、読者の立場でいえば、日本マンガだろうが海外マンガだろうが面白けりゃOK。そのうち海外との交流の中で化学変化してスゴイものが生まれてくるかもしれない。期待もあります。ドメスティックばかりじゃダメよ。
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