町山さん、それはちょっと違うぞ
マンガの話じゃありません。
映画評論家てのは気楽な稼業のようで、洋の東西を問わずテキトーな文章をチョチョイと書いていっちょあがり、みたいなのが多いのかなあ。以前、映画「ロード・トゥ・パーディション」の評を探してみたとき、どうもだれも原作マンガを読んだことがないらしいのに驚きました。しょうがないから自分で読んでみたときの文章がコレ。そんななかでただひとり、きちんと原作マンガを読んでたのがウェイン町山こと町山智浩です。エライっ。
「映画の見方がわかる本」なんか目からウロコが落ちまくり、ちゃんとしてます。ブログも愛読してます。ただ、これはどうかしら。「ファビュラス・バーカー・ボーイズの映画欠席裁判」51ページ(全文はネットでも読めます。ココ)。「だいたい『虎口からの脱出』って山田正紀の『崑崙遊撃隊』の盗作でしょうが」「だって関東軍が暗躍する中国で、はぐれ者のヒーローと運転手が雇われて秘密を握る少女を連れて逃げる、ってプロットが丸ごと同じ。しかも愛用する拳銃までコルトSAA」
ちょっと待った。「虎口からの脱出」は確かに「関東軍が暗躍する中国で、はぐれ者のヒーローと運転手が雇われて秘密を握る少女を連れて逃げる」話です。しかーし、山田正紀がそんな話を書いたか? 「崑崙遊撃隊」は逃げる話じゃなくて秘境を探検に行く話でしょ。しかも一行は、はぐれ者のヒーロー、日本特務機関の男、中国人の殺し屋、美少年運転手、日本人馬賊の5人。少女いませんよ。ピースメーカーことコルトSAAは登場してますが。山田正紀ですから最後はSFになります。
使うクルマも「虎口からの脱出」ではスーパーチャージャー付のデューセンバーグというスーパーカーをぶっとばしてますが、「崑崙遊撃隊」に出てくるのは時速2kmで進むキャタピラ・カーです。こりゃ印象がまったく違うでしょ。町山さん、筆が(口が)滑りましたね。
さてこの話、大川総裁経由で反論来たんでしょうか。
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